小林元さんのこと

 

武山高之(2003.9.4

 

西村さん。小林さんは、よく知っています。

ずっと前に、フィレンツェを案内してもらったことがあります。東レOBの勉強会に来ていただき、話を聞いたこともあります。家内は文教大学の教養講座を聴講しました。打ち上げパーティに私も参加しました。

 

西村さんの小林評は当たっていると思います。面白く読みました。

私は、ちょっと視点を変えて、東レのファッション史からアルカンターラを観てみたいと思います。素人の意見ですので、そのつもりで読んでください。

 

私の知り合いに、遠入 昇さんという東レのファッション関係の大先輩がいます。その遠入さんから、日本繊維新聞『繊維産業と私』(2003.6.258.5)に27回連載された記事を送っていただきました。下の表は、それを基に私が作った、東レのファッション年表です。

 

ここに挙げた東レの業績には、私は全く関与していません。

 

しかし、昔を思い出す懐かしいキャンペーンがたくさんあります。トニー・ザイラー、セミシャツ、シャーベット・トーン、バカンス・ルック、シルック、ツィッギー(ミニスカート)、シルキー・タッチなど。皆さんも、幾つか思い出すのではないでしょうか。

 

エクセーヌの販売苦闘の後で得た、小林さんのアルカンターラのヨーロッパでの成功は、この華やかなファッション史の最後に位置しています。東レのいい時代でもありました。

 

この後、「新合繊」というのがありますが、一般には、それほど知られていません。

衣料製品の成功は、販売戦略の成果が、技術の成果よりも大きく効いていることがあります。

 

最後に、小林さんの逸話を一つ。彼は、なかなかのファッションセンスの持ち主だと思います。それでも、イタリア人の秘書にネクタイを褒められたのは、一度しかないそうです。「デパートの売り子に選んでもらったとき」だけだそうです。

 

 

 

 

 

 

東レ・合成繊維ファッションの歴史

 

 

 

1958

(昭和33年)

 59

(昭和34年)

 

60

(昭和35年)

62

(昭和37年)

63

(昭和38)

64

(昭和39年)

65

(昭和40年)

67

(昭和42年)

69

(昭和44)

70

(昭和45年)

73

(昭和48年)

78

(昭和53年)

テトロン/ウール、テトロン/綿、レーヨン混 替えズボン

 

トニー・ザイラー 「黒い稲妻」 ナイロンタフタ 黒のブーム

ナイロン水着ショー カラーの時代 

余暇市場

半袖シャツ

東レ「セミシャツ」 帝人「ホンコンシャツ」

シャーベット・トーン(日本流行色協会)

ファッションとメーキャプの共同キャンペーン

「バカンスルック」

東レ広報宣伝部に社外女性グループとして塩野七生さんら

シルック

「モード東京」 東京五輪

ツィッギー ミニスカート

ビートルズ、グループサウンズ、原宿族、サイケ

ピーコック・リボリューション

カラーシャツ

佐藤総理夫人がミニスーツ

中高年女性にもミニを穿く勇気を与える

パリと国内でエクセーヌ発表するが、失敗

 

エクセーヌ(スーパースエード)ニューヨークでファッションショー

 

エクセーヌ(アルカンターラ)ヨーロッパ進出

ジョーゼット・ブーム(シルキー・タッチ)