2004.9.7

西 村 三千男 記

続「ポコポコ・イタリアーノ」

 

第8回 ミラノの地下鉄

 

 旅行ガイドブックではミラノの市内交通手段として地下鉄をすすめている。地下鉄網

は3系統あって赤、緑、黄色のシンボルカラーで識別されている。赤色系統(#1)と

黄色系統(#3)がドゥオモ駅で交差していてそこがセンター乗換駅である。この街の

地下鉄は低運賃であるが乗り心地はあまり快適ではない。

 

ミラノは観光やショッピングの主要なスポットがコンパクトに集中している。観光客

は歩いて用が足せるし、チョイ乗りのタクシー料金が安くて頻繁に利用しても費用は嵩

まない。そのために地下鉄に乗るニーズは少ない。それでもこれまでに何度か地下鉄を

利用したことがあるにはあるが格別の関心は持たなかった。

 

今回(2004年5月)は思い立ってワザワザ地下鉄に体験乗車してじっくり周囲を

観察してみた。今回のホテルは前回と同じく、地下鉄モンテナポレオーネ駅に隣接して

いた。地下鉄を利用すればドゥオモ駅へ1駅、中央駅へ3駅と至便の位置にあった。

 

乗車券は1回券、回数券、定期券の他に、1日券、2日券等と種々ある。自動券売機

のほかに駅の新聞スタンドでも求められる。試しに売店で2日券を購入してみた。1回

券が 1.0 ユーロのところ、2日券は 6.5 ユーロであった。1回券も2日券も磁気スト

ライプなどの付いていない普通の紙キップである。改札は例によって自分で刻印する仕

組みである。2日券には刻印から48時間有効と記載されている。有人改札口でキップ

を見せて通ることになるが、何時でも例外なく、キップを見ようともせずノーチェック

であった。まるで無賃乗車を奨励しているようなものである。

 

 車両は頑丈そうで、広軌道で横揺れは少ないけれど、スプリングが効いていないのか

車輪の縦振動がじかに伝わり、その上車内照明が薄暗くて何となく貨物運搬列車にでも

乗っている感じがした。昼間はプラットホームも車内も空いているが、通勤時間帯とも

なると様々な風体、容貌の人々で混雑してくる。数回乗って、家内が「もう沢山!」と

云うので体験乗車〜観察を中止した。

 

                             (以下次回)