武山さんのウイーン旅行記を読んで (9・28・2004)

 

我々に関係の深い多くの学者がウイーンで活躍したという話を読んで、感銘をうけました。ウイーンといえばマリーアントワネットはハップスブルグ家出身、パリがお菓子のメッカになったのは、ウイーンから多数の菓子職人を連れていったところから始まるそうです。ウイーンはハイドン、モツアルト、ベートベン、シュウベルト、シュトラウス、ブルックナー、マーラーの活躍で有名ですが近代音楽ではシェエンベルグもウイーンを本拠にしました。

 

ウイーンで活躍した画家はよくしりませんが、ヒットラーは若いとき画家志望でウイーンの美術学校入学をなんどもここみたが、ヒットラーは風景画は描いても人物画がえがけなかったので美術学校に入れなっかたそうです。試験管の大半がユダヤ人であったことが、ユダヤ人を憎むきっかけになったといいます。こういう人たちが、宮殿や寺院をではいりしたりKoenichRingを歩いたりしていたわけですから、武山さんもこれらの人達の亡霊とすれ違ったかもしれませんね。

 

さてSchroedinger方程式についてですが、思い出がたくさんあります。学生時代沢井先生の授業ではじめて知っていらい、Schroedinger方程式の解で化学結合を説明するのはなにか間違いではないかと疑ったのがきっかけで、卒業後量子力学を本格的に勉強するはめとなりました。この知識はのちに核物理の勉強に役にたったのと、原子炉の中性子拡散方程式の経済的な解法を開発するのに、役に立ちました。どちらも拡散方程式の固有値問題なのです。Schroedinger方程式を多体問題に応用するときは計算機のなかった時代は変分法をもちいました。一法、原子炉の中性子拡散方程式は反復法で解かれますが、非常に計算時間と費用がかかりました。ところが、反復計算の途中で変分法を時々応用して、反復解を調整してやると、格段に少なく反復回数で解の分布も固有値も正確に計算できるようになったのです。この手法はアメリカに来てから、ウェスチングハウスが採用してくれ、こちらで最初に家を買うときウェスチングハウスからの顧問料が役にたちました。

 

ボルツマン方程式は、中性子移動や、また気体の輸送を表す基本の式なので、その数値解法についてよく知っています。いまも輻射の研究に盛んにつかわれています。

 

ドップラー効果というのは、音だけでなく、原子核反応でもつかわれます。熱振動している原子核と中性子が反応するとき、熱振動の影響をうけ見かけの直線速度に幅が出てくることをさしています。

 

ウイーンはIAEA主催の原子力関係の学会で何度かたずねましたので、懐かしい都市です。それに近代史を読んでいると、どこかでウイーンやハップスブルグ家が関係してくるので、頭のなかで一つの拠点となっています。

 

中村