2005.10.5

西 村 三千男 記

連載「賢材研究会/KEN-Materials Research Consortium」

 

第7回(最終回)賢材のスグレモノ達

 

ついつい「電気化学の賢材」の宣伝が続いてしまったが、他に活躍中のスグレモノが数多

くある。既に実用化されているもの、これから実用化に進むもの、将来性が有望なもの等々

あるが、詳しい説明は省いて能書きだけ列挙しておこう。

 

1.ソイルセラミックス(INAX):

HP2004年号の書評「カタツムリがおしえてくれる」の関連情報として紹介済みで

ある。焼成せずに、低温で水熱合成したもの。土の質感と多孔性が特徴。

2.エコカラット(INAX):

日本古来の土蔵壁が温調機能、調湿機能を発揮する理由を表面ミクロ構造から解明し、

アロフェンを模した表面を有する内装用タイルを開発した。

3.損傷を自己診断するコンクリート杭(JFCC/中部電力):

炭素粒子を分散したFRPからなるセンサーを予め杭内に導入して置き、地震等で損傷

が懸念される時に、センサーの導電性をヘルスモニタリングする。

4.トンネル構造物の健全性自己診断(JFCC/電気化学):

前項と同様に炭素粒子を分散したFRPからなるセンサーをトンネルのアーチ部に配置

して置き、間歇的に導電性をヘルスモニタリングする。

5.鉄橋の「疲労キ裂センサー」(JR総研):

SUS平板の中央にノッチを入れたセンサーを鉄橋下面に接着しておく。間歇的に肉視

とクラックゲージでキ裂の成長をモニターする。

6.酸素イオンを通すセラミックス(東邦ガス):

スカンジア安定化ジルコニアである。酸素イオン導電率も機械的強度も従来材料を大幅

に超えているので、将来、固体酸化物型燃料電池(SOFC)が実用化されたら脚光を

浴びるであろう。

7.セラミックス単線材による定電流回路(長岡技科大):

電流を通すとホットスポットを形成するセラミックスがある。ユニークな電気特性を示

し、セラミックス単線材1本で定電流回路が出来る。

 

                                   (おわり)