2005.7.14

西 村 三千男 記

連載「ドイツ化学史の旅のこぼれ話」

 

第7回 ドイツ鉄道DBの超特急と新幹線

 

今回の「ドイツ化学史の旅」に個人旅行を先付けして6月2日に成田を出発し、4泊5日

間デュッセルドルフに滞在した。その間に森山昇さんに面談したことは先にご報告した。

 

グループ旅の初日、フランクフルト空港で武山さんご夫妻とランチを共にしながら皆さん

の到着を待つことにしていた。デュッセルドルフからドイツ鉄道DBの誇る超特急ICEの

一等席に乗り込んで、ライン河の左岸を遡上し、途中車窓からローレライの奇岩を対岸に望

む作戦であった。ところが電車はケルンを過ぎるとライン河を離れてどこかの山中に入って

しまい、Bonn-Siegburg を出てからはコブレンツもビンゲンも経由することなく、途中ノン

ストップでフランクフルト空港に到着した。新線であった。

 

後で調べたら、この新線はライン河の右岸に深く入り、今回の旅で6月7日に立ち寄った

リンブルク付近を通過している。2002年に開通している。そう云えば、2002年以降

の旅行ではデュッセルドルフ/フランクフルト間を電車では移動していなかったために気付

かなかったのである。

 

 在来線に超特急ICEを走行させることから始めたドイツ鉄道DBも新幹線網を建設して

いるようだ。しっかり確認してはいないが、在来線の一部をICE専用の新線に置き換えて

更に高速化を図っている。トーマスクックのヨーロッパ鉄道時刻表で見ると、ミュンスター

/ミュンヘン、ベルリン/ハノーバー、ハンブルグ/ケルン、ハンブルグ/ミュンヘンなど

が整備区間であるらしい。中心となるフランクフルト空港からドイツ国内の主要都市や主要

空港との高速接続ネットワークを構築する狙いである。その新線は現在のところは部分的に

単線らしい。日本の東海道・山陽新幹線等とは異なり1時間に数往復程度の頻度であるから

単線でもよいのかもしれない。または2006年のサッカーWCに備えて単線ででも開通を

急いでいるのかも知れない。

 

 今回、乗車したICEの車内アナウンスで「ルフトハンザドイツ航空のビジネスクラスの

乗客はXX号車へ、エコノミークラスの乗客はYY号車へ」と放送されていた。ルフトハン

ザLHとドイツ鉄道DBとのリレーサービスである。

 

ずっと以前、世界中がバブル経済であった頃、デュッセルドルフ/フランクフルト間には

Airport Express というルフトハンザ専用列車が走行していた。その素敵だったサービスは

バブル経済崩壊に伴って終焉したが、ここ数年来よく似た仕組みが AIRail(Air Rail) の名

前で再登場している。その話題は次回以降に。

 

(以下次回)