前書き

5~6年ほど前に英語でまとめた資料ですが、今回日本語で書き直しました。今読み直してみて、自分で書いたものながら、あーそーだったな、と認識を新たにしています。これから健康への留意はますます大事になります。ぜひご参考にしてくださるように願っています。中村 (2006年5月21日)

 

 

茶の医学的効果

 

緑茶に関する驚くべき事実が科学研究により明らかになるにつれ、緑茶が他のどの飲み物よりもはるかに優れた飲みものであることが証明されている。

 

ある調査によると、(1)日本の癌の率は他の国に比べはるかに低い、(2)静岡県の癌の率は他のどの県よりも低い、(3)同じ静岡県のなかでも、茶を生産している農家の癌の率がもっとも低い、という。
 
緑茶は癌を発生させる物質が活性化するのを抑制し、自由ラヂカル(活性酸素ともいわれ、非常に有害な状態になった酸素)を除去する働きを持つことが示されてきた。タバコを吸う男性の中で、緑茶を毎日5~6杯飲む人は、緑茶を飲まない人より癌の発生率が低い。またラトガー大学の研究では、緑茶が日射による皮膚の損傷や、皮膚がんを防ぐことを明らかにした。


緑茶の効用をまとめると次のようになる。

  • 茶の苦味であるカテキンはイコライ菌(食中毒)をふくめてほとんどの細菌を効率よく殺す。
  • 茶にはフッ素が多く含まれていて、歯と骨を強くし、虫歯による歯の崩壊を防ぐ。
  • 茶に含まれるカテキンとバイオフラボノイドは皮膚癌、胃癌、食堂癌、直腸癌を抑える働きがあると考えられている。茶に含まれる強力な酸化防止物質が皮膚がんの細胞を殺すことが実験で確かめられている (Journal of the National Cancer Institute for December 17, 1997) 酸化防止物質はDNAの損傷を防ぐ。この中でもEGCGがDNAを保護する効力はビタミンCの100倍、ビタミンEの25倍の強さがある。
  • 緑茶を切り口や傷にあてると出血をとめ、虫刺れなどによるかゆみを止める働きがある。緑茶を用いた太陽光線による皮膚の損傷を防ぐ研究もある。緑茶は血糖値やインスリンの制御を行うと考えられている。
  • 実際、緑茶に含まれるカテキンとポリサッカライドは血糖値低下に役立つ。これは鼠実験でも証明されている。
  • 身体の活力を高める。
  • 老化を遅らせる。
  • 食中毒を防ぐ。
  • 他の食物の腐敗をふせぐ(茶を混ぜた場合)。
  • 防臭剤として使える(茶殻を冷蔵庫に入れる)

1987以前に、日本国立癌センターのヒロタフジキ研究員は緑茶に含まれる酸化防止物質がEGCG であるらしい事を突き止めた。ある酸化防止物質は、DNAの働きを阻害する自由ラジカルを無効にすることで、腫瘍の進行を防ぐ。http://www.gi.alaska.edu/ScienceForum/ASF10/1064.html
EGCG
は、緑茶中に含まれる酸化防止物質であるポリフェノールと呼ばれる化学物質のグループに属する。EGCG と他のポリフェノールは共に体の中で酸化防止を行う。酸化防止物質は体内のDNAを損傷する自由ラヂカルを除去する。

緑茶中に含まれるポリフェノールの大部分はカテキンと呼ばれていて、乾燥した緑茶の重量にして30~40%を占めている。(紅茶では3~10%)緑茶中の他のポリフェノールには、フラバノール、フラバノールグリコサイド、フラバンヂオール、フェノリック酸、デプサイドなどが含まれる。ポリフェノールは体の中で警備員のような働きをしている。ポリフェノールは引き締まるような味を持っている。以前にはポリフェノールのことはタンニンであると言われていたが、これは正しくなく、ポリフェノールは科学的にタンニンとは似てはいるが、茶にはタンニンは存在しない。
http://www.stashtea.com/greentea.htm

実験室での鼠実験によると、緑茶の癌発生物質の効果著しく減少させる。紫外線を照射した鼠では、緑茶を与えると癌発生が著しく低下する。鼠実験によると、胃癌や肺がんの進行を遅くし、また防止を行う。ある鼠実験では、タバコによる肺癌の発生率は緑茶により45%減少した。緑茶が多く飲まれる日本では、タバコを吸う人口は米国よりも大いにかかわらず、肺癌の率は米国より低い。 http://www.qi-journal.com/Articles/tea.html

高血圧は循環系等に負担をあたえるが、緑茶は高血圧を抑える。禄茶を多く飲むとリンハ液の生成が減るということは、禄茶が心臓病と肝臓病から体を守っていることを示している。

CWRUの皮膚病専門医であるハサンムクタール教授は、一杯の禄茶には約200mgのポリフェノールが入っていて、アポプトシスにより正常な細胞には影響せず種々の癌細胞だけを殺す、と述べている。ポリフェノールは癌細胞のDNAを粉粉に破壊するが、これはアポプトシスの典型的なはたらきである。アポプトシスは正常な体の中では常に起きている作用であるが、ポリフェノールが選択的にがん細胞を殺すのは非常に興味のあることである、と教授は語っている。http://www.cwru.edu/pubaff/univcomm/greentea.htm

60年ほど前、京都大のミノワダ博士が、糖尿病で入院している患者が、茶道に出席すると尿中の糖の量が減っていることを突き止めた。彼は茶道で用いる粉茶が血液中の糖の量を減らす能力があると報告している。糖尿病はインスリン分泌が不足するか、十分働かないために起こる病気で、グルコースが筋肉に吸収されるのを阻害し、血液中の唐の量を増やす結果になり、結果として多量の唐が尿中に排泄せれることになる。血液中の高い糖分が長期にわたり続く場合は、循環器系統が犯され動脈硬化や網膜出血を始め重大な病気を起こす。ハラ博士は茶のカテキンを乾燥さて鼠に与え、血液中の糖分を下げることを示した。また並行して行われたシミズ博士の研究では、緑茶の抽出物を鼠に与えても、同様の結果になることをたしかめた。緑茶のなかのポリサッカライドが同じ効果をもつことが明らかにされた。これらの結果は鼠の実験からもたらされたものではあるが、ミノワダ博士の報告をかんがえると、人間にもあてはまるといえる。

 

参考文献

    1. Oppliger P. Green Tea; The Delicious Everyday Health Drink. CW Daniel Company Limited USA/Canada, 1998
    2. Ode, P. The Complete Medicinal Herbal, Dorling Kindersley, New York, 1993
    3. Grieve, M., A modern Herbal, Dover Publications, 1971
    4. Balch, J. F. and P. A., Prescription for Nutritional Healing, Avery Publishing Group, New York, second ed.