2006.2.28

西 村 三千男 記

続々「ポコポコ・イタリアーノ」

 

第4話 バルサミコ酢の街〜モデナにて

 

バルサミコ酢の能書きである。

写真の女性がカードに手書きした読みにくい英文をどうにか判読、転記したもの。

 

        PRIMO QUALITY

                BALSAMIC VINEGAR OF MODENA

                NATURAL

                40 YEARS OLD

 

  It is suitable for strong well-flavoured and spicy cheeses,

    for fruit salads with fruits of the forest strawberries or cherries,

    for custard cream and ice-cream, for panettone or strudel,

   but above all it is a real elixir to be sipped from a spoon

    or drink from a small glass at the end of the meal.

 

モデナ(Modena)はボローニャから電車で約20分。「バルサミコ酢の街」、世界遺産の

街でもある。街中いたる処で様々なパッケージのバルサミコ酢が特産のお土産として売ら

れていた。Elixir (エリキシール、不老長寿の仙薬) とまで言われてバルサミコ酢の認識

をあらためた。バルサミコ酢はウィスキーやコニャックに似たイメージで、永い年月熟成

されたものほど珍重され、高価である。古いものは40〜50年ものまであって、それら

の価格は即席のバルサミコ酢より桁違いに高価である。35〜45年熟成のもの価格の目

安は100mlで100ユーロ、容積単価はコニャックより遙かに高い。お土産には、品質

をとるか容量をとるか迷うが、今回家内が選んで購入した一例は40年熟成もの40ml

50ユーロであった。

 

 写真の女性は、家内が注文した各種のバルサミコ酢を封蝋、封印、箱詰めしているとこ

ろである。封蝋をして例えば40年と封印表示する。封印がメーカー出荷時ではなく、販

売時点で行われるのには違和感があった。いま購入するものを客がその場で味見が出来る

仕組みかなと想像した。彼女はドンとまとめ買いする客が来てルンルン気分にでもなった

のか、鼻歌を歌いながら楽しそうに仕事をすすめた。種類別、価格別に識別出来る色糸を

封蝋に埋め込み、あとで迷わないように、年代、価格、色糸の一覧表を手際よくつくって

くれた。そして冒頭の手書きのカードを添えてくれたのである。

 

 写真右下の手首は西村三千男のもの。撮影者は西村成子。

 

              写真 (DSC02441)

                       (以下次回)