2006.5.5

西村 三千男 記

続々「ポコポコ・イタリアーノ」

 

第9話 ドゥケッサ・イザベッラ(Duchessa Isabella)・フェッラーラ

 

こんな5つ星ホテル見たことない。ドゥケッサ・イザベッラ(Duchessa Isabella)

いう、フェッラーラ唯一の5つ星ホテルに宿泊した。その特徴を点描してみよう。

 

16世紀の建物をそのまま使用している。建物の内外に、古き良き時代の雰囲気が色

濃く漂っている。機能的、近代的とは正反対のホテルである。部屋数もごく少ない。遠

い昔へタイムスリップしたようである。

 

下の写真はホテルのエントランス付近。チェックインした日曜日の昼下がり、散歩に

出かけようとした時のスナップ写真である。車寄せも無く、門構えさえも無く、のどか

な風景である。

 

フロントデスクに常時は人がいない。声をかけて「ドーレ」と現れたフロントマンは

英語を話さなかった。翌日、チェックアウトの際にフェッラーラ駅の電車の時刻表を尋

ねたら、「そんなものは無い。駅へ行けば分かるけど、電話で問い合わせようか?」と

悠長であった。

 

日曜日の遅めのランチをそのホテルのリストランテでとった。始めは閑散としていた

が、やがて地元の名士とおぼしき、着飾った老若紳士淑女が、三々五々ではあったが、

続々と集まって、満席に近い状態となった。観光客は私たちだけのようであった。立派

なメニュー、立派なグラスや食器類、そして立派なお値段でもあった。

 

夕刻には中庭でガーデンパーティが行われていた。客室の窓から眺めていたが、盛装

して集まった人々はやはり地元の名士ばかりで、観光客風の人は加わっていなかった。

 

客室の調度品は古風だが立派なものが設わっていた。客室へウエルカムフルーツが届

いた。重厚な皿にはクラシックな銀器が添えられていた。

 

思いがけないことに、客室に日本の蚊取りベープ・マットが備えてあった。当日は蚊

は居なかったが、季節によっては蚊が出るのだろう。

 

   写真(DSC02375)          

 

                       (以下次回)