2008.6.4

西村 三千男 記

 

連載「ドイツ化学史の旅・パート2のこぼれ話」

 

第16回 ドイツ新幹線のチグハグ

 

ドイツの超特急については当HP2005年号「第7回 ドイツ鉄道DBの超特急と新

幹線」http://isomers.ismr.us/isomers2005/annex7.htm に紹介している。

 

今回の旅でも、9月18日デュッセルドルフから旅仲間の皆さんと合流するフランクフ

ルト空港へ向かう際、出来ればライン川左岸の在来線を選びたかった。トーマス・クック

のヨーロッパ列車時刻表で入念に調べたが、在来線には都合のよい時間の列車は見つから

なかったので、結局、新幹線の ICE225 (12:47 14:12)を選んだ。

 

第1のチグハグ

デュッセルドルフ中央駅は慣れ親しんだ駅である。勝手は分かっているが、発車時刻よ

り少々早めにプラットホームに着いて列車を待っていた。自分の指定券の号車番号がどの

辺りに来るかは、ドイツ鉄道DBではある程度推定できる。列車編成はプラットホームの

掲示板にプラスチックス製の脱着式プレートをはめ込んで表示されている。停車位置は大

まかにA,B,C,Dなどのゾーンで示される。停車位置は日本の様にズバピタでは示さ

れないが、当HP2004年号の続「ポコポコ・イタリアーノ」「第10回 イタリアの

国鉄」http://isomers.ismr.us/isomers2004/italiano110.html で紹介したイタリア国

鉄FSより遙かにマシである。

 表示板で我々の乗る列車の一等車は最先頭車両であることを確認して、所定のゾーンで

待っていた。予定時刻に近くなって、一等車の位置が変わるとアナウンスされた。周囲を

見ると、持っているカバンと服装とで一等車の乗客と判別できる人たちが最後尾へと移動

していた。アナウンスがキチンと聞き取れなくても彼らについて行けば概ね安心である。

それにしても、日によって列車編成の head tail が逆転するのは何故だろうと疑問に

思った。

 

第2のチグハグ

乗り込んだ列車がデュッセルドルフ中央駅をスタートして間もなく、第2のチグハグは

起こった。車内放送で「機械的トラブルのために、次のケルン中央駅で列車を交換する」

と言った。一等車では車掌が乗客一人一人に説明して回った。「次のケルン中央駅で、隣

のプラットホームに同じ編成のICEが待機している.同じ号車番号の同じ座席番号へ乗

り換えて下さい.」と言うことであった。

 そもそも、この列車はデュイスブルグ始発であるから、始発して20分余りで故障した

ことになる。運が悪いのか、整備不良か、始業点検の不備か、いずれにせよ鉄道事業者に

とっては不名誉なことである。

 しかしながら、デュイスブルグ〜デュッセルドルフの走行時間は約20分、デュッセル

ドルフ〜ケルンの走行時間は約25分である。アッという間に同じ編成の代替列車をケル

ン中央駅の隣のホームに準備する手際の良さには感心もした。

 

第3のチグハグ

ところが・・・ところがである。ケルン中央駅の隣のホームに待機していた代替列車は

何と列車編成の head tail が再度逆転していたのであった。一等車の我々は、最後尾

から最先頭へ、短時間に急いで、スーツケースをゴロゴロと曳きながら、移動しなくては

ならなかった。

 

ドイツ人の特徴を示す Alles in Ordnung と言うドイツ語がある。秩序正しく、整然と

事を運ぶのがドイツ流である。ここに紹介した3つのチグハグは甚だ非ドイツ的である。

 

(以下次回)