グラウンドホッグデイ    2-3-2008   中村省一郎

 

昨日2月2日は米国ではグラウンドホッグデイとして知られていて、各地でグラウンドホッグにちなんだ催し物が行われた。なぜグラウンドホッグがこのように特別扱いされるのか良くわからないが、グラウンドホッグは2月2日になると冬眠から目を覚まし、春のきざしが始まるといわれる。実は、どちらもまったくのうそである。2月2日は冬の真っ只中で、春までは非常に遠く、植物しか食べないグラウンドホッグの食べ物はどこにもみつからないから、こんな季節に冬眠から目を覚ますなどとは考えられない。

 

私が毎年花や野菜を植えることは前にも書いたが、それを荒らしまわるのは、裏の家のプール横の小屋の床下にすむグラウンドホッグである。彼等は金網の柵の下にトンネルをくぐってやってきて、我が家の作物を食料に生きているのである。いくら石などを用いてトンネルを塞いでも、すぐに別のところに掘るので、仕方がなかった。そこで一法として電気ショック法を試みた。昨年7月ころのことである。針金をトンネルの中央に取り付け、ありあわせの蓄電池や、乾電池などをくみあわせ、約25VDCをつないだ。殺すつもりはまったくなかったが、裸足のグラウンドホッグの鼻や手足がそれに触れるとショックをうけ、トンネルを避けるようになるはずというのが狙いであった。

 

しかし、グラウンドホッグは何度もそこを通り抜け、そのたびに、針金の装置を壊してしまった。そのたびに、針金の装置を作り変え、また電圧も高くしていった。ちょうど60VDCになったころのある朝見に行くと、電圧のかかった針金を首に巻いた形になって、一匹のグラウンドホッグが死んでいたのである。あとで思うと、大人の雌であったようだ。心臓麻痺を起こしたのであろう。グラウンドホッグをはいえ、恨めしそうな顔の死体を始末するのは気持ちのよいことではなかった。

 

グラウンドホッグが一匹だけで住んでいるのではないことは確かなので、そのごも針金に電圧をかけ続けるとともに、生け捕籠もすぐ近くに置いたままにしたところ、数日後に、小さなグラウンドホッグの子供が二匹捕まった。小さいので、電線の隙間をすりぬけてきたらしい。

 

これでわかったことは、親が二匹と、子供が少なくとも二匹住んでいたのである。ということは、もう一匹のグラウンドホッグ(多分雄)がいるはずであった。ところが、そういうわけか、その後はトンネルをくぐった形跡はまったくなくなったし、新しいトンネルを掘ることもなくなった。だから花壇や野菜の被害もまったく収まってしまった。家族を失っけれど生き残ったグラウンドホッグは、この地をあきらめてどこかへ去ったのかも知れなかった。

 

本当に最後の一匹が本当にいなくなったかどうかを確かめるために、小屋の壁に開けられたグラウンドホッグの出入り口を毎日観察し続けたところ、1月くらいしてから、たしかにグラウンドホッグがまだいることを突き止めたのである。しかしそのグラウンドホッグは、危険を学んだのか、もう我が家の庭へ来ることはなくなったのである。