2008.8.25

西村 三千男 記

 

再生医療のこぼれ話(武山さんの尻馬に乗って)〜番外編

 

iPS万能細胞の命名について

 

「週刊朝日」8月8日号の「林真理子対談集/マリコのゲストコレクション#426」

の中でゲストの山中伸弥先生が「iPS万能細胞」の命名について興味深い「こぼれ話」

をご披露されているのをご紹介しよう。

 

            (前略)

林 :「iPS細胞」のiは「iPod」からとったってほんとうですか。

山中:多少は思ったんでしょうね、たぶん。

林 :PSは、手紙で大切なことをPSっていうじゃないですか。

それも連想させて、いい名前ですね。

山中:名前は大事で、覚えてもらいやすい名前にしないとダメなんです。僕らがマウス

で成功したときに「iPS」という名前をつけて、その半年後ぐらいにアメリカ

のグループがマウスでだいたい同じようなことをして、雑誌「ネィチャー」で発

表したんですが、その論文の中で僕らの「iPS」という名前を使ってくれたん

です。それで定着しました。そういう場合、よくアメリカ人は違う名前をつけて

しまって、悲しいかな、そっちの名前の方が一般化するということが、しばしば

あるんです。

林 :ああ、なるほど。

山中:だから名前に関しては、ほんとうによかったと思いますね。その前に何べんもア

メリカに行って、研究者と親交を結んでいるわけですよ。だから、彼らも知って

いて「シンヤがつけた名前を勝手に変えても可哀想だから」というんで、使って

くれたんだと思います。全然知らない人がつけた名前だったら、変えられてたか

もしれないです。

林 :外交努力が実って、世界的に認知されたわけですね。

やはり人間関係が大事だと。

山中:そういうことです。

              (後略) 

 

                                  (おわり)