2001010

西 村 三千男 記

イベリコブタとドングリ

 

昨日(2009.10.9)国立民族学博物館の公開講演会@日経ホールで、イベリコブタ

がドングリを食べるビデオ映像が紹介された。ドングリはイベリコブタの大好物らしく、ガツ

ガツと奪い合いながら食べていた。

 

 スペイン南西部でドングリを食べて育ったブタからつくる生ハムが最高級品であることは、

当HP2005年号に中村さんと西村との掛け合い

「中村さんの食物エッセーを読んで(http://isomers.ismr.us/isomers2005/tabemono.htm)

「返書と後書き(http://isomers.ismr.us/isomers2005/potato-response.html)」

で紹介済みである。スペイン語でハモン・イベリコ・ベジョータ(Jamon Iberico de bellota

という。ハモンは生ハム、ベジョータはドングリである。私は先入観で誤解していたようだ。

フォアグラのガチョウのように、人間の都合で、ブタにドングリを強制的に給餌しているもの

と漠然と想像していた。イベリコブタは、舎飼いでも、放牧(この地方では、珍しいブタの放

牧もある)でも、ブタは好んでドングリを食べる。

 

 公開講演会のテーマは「人・家畜・感染症」であった。折からの新型インフルエンザを意識

したテーマ設定であった。イベリコブタ、ドングリそして最高級生ハムの話題提供は想定外で

あった。講演者三氏の一人、野林厚志准教授(民俗学博物館所属の若い文化人類学者)が演題

「ブタの弁明〜弥生ブタからイベリコブタまで」の中で、イベリコブタとドングリについて、

愛情一杯の紹介をされた。ブタの好むドングリを先生ご自身も試食されたが、日本のドングリ

と異なりアーモンドのような味がしたそうだ。

 

                              (おわり)