2009.9.22

西村 三千男 記

再編「ポコポコ・イタリアーノ」

 

第21話 チッタ・スロー(Citta Slow

 

前回述べた陣内秀信先生の講演を、去る9月18日、国立新美術館で聴講した。講演の

中で南イタリアのトラーニを実例にして Citta Slow を紹介された。Citta はイタリア語

City=都市、Slow は英語そのまま、Citta Slow は伊・英混成語でスローシティーの

ことである。本HP2003年号に掲載した拙文

連載「ポコポコ・イタリアーノ」第7回 スローフード、スローライフ

<http://isomers.ismr.us/isomers2003/italiano7.htm>)

の延長線上に続くものである。

 

南イタリアの荒廃した小さな町(日本で今日的に「限界集落」と云う)が Citta Slow

を宣言することで、活き活きとした「住みよい故郷」へと復活するのである。イタリアの

成功例が、日本の地域興し(陣内先生は特に水辺都市を強調される)のヒントになるだろ

うと、日野市や中目黒の実例も示された。当日の講演の主題はアーバンデザインであった

が、力点は Citta Slow の紹介に置かれた。

 

講演を聴いた後で、グーグル検索すると Citta Slow の情報は瞬時に約7,400件も

ヒットした。 Citta Slow のコンセプトを短く云へば伝統文化と伝統食に光を当て、

地元産品を奨励し、生活の質を求めて、ゆっくりと暮らすとなる。シンボルマーク

は「オレンジかたつむり」である。スローフードと同じく、北イタリアの小村ブラから始

まったが、いまやイタリア全土のみならずドイツ、デンマーク、クロアチア、韓国、日本

等々世界中へと広がっている。

 

日本では、神田山陽(襲名前は北陽)が、数年前に文化使節でイタリアを訪問した際に

Citta Slow を知り、生まれ故郷の北海道に移住した機会に Citta Slow 活動を始めた。

ドイツのことは、なんとゲーテ(Goethe-Institut)のホームページに掲載されているのを

発見して驚いた、〜〜http://www.goethe.de/ges/umw/dos/nac/leb/ja1398906.htm〜〜

ドイツ的なものとイタリア的なものとは対極にあると考えていたのはステレオタイプ?

 

(以下次回)