9.中性子星

 

恒星は核融合で熱を発生しているが、年齢によって核融合の材料の組成は変わってくる。恒星が若いあいだは水素やヘリウムなどの軽い原子が核融合を起こすが、恒星の年齢とともに軽い原子は使い果たされ、より重い原子の核融合に移り、しだいに核融合の出来る原子を使い果たしてしまう。核融合連鎖の終着点は鉄であり、年齢の高い恒星ほど鉄が星の中心に多く蓄積してくる。

 

超新星爆発でも書いたように、重量が太陽の8倍以上で20倍以下の恒星では、やがて、核融合のできる原子を使い切ると核融合による熱発生が弱まり、熱による内部の圧力が低くなる。そうすると、星自身の重力に耐えられなくなり、星の内部に陥没が起こり、半径が数十kmの大きさに圧縮されてしまう。この陥没は10分の1秒間くらいの短時間におこり、大量の強いガンマ線を発生する。実際、サギタリウス星座に出来た中性子星が発生したガンマ線が2004年に観測された。

 

この過程で、原子の外郭の電子は原子核ないの陽子を結合して中性子に変換し、すべての原子は融合されて主に中性子だけのおおきなかたまりとなる。これが中性子星である。中性子星中心の密度は681017 kg/mで、通常の原子核の密度が31017 kg/mであるのに比べて、数倍に相当する。(平均密度は3.7 5.91017 kg/m中性子星の表面は非常に滑らかである。その理由はもし山が出来たとしても、大きな重力のため扁平となり10cm以上の高さにはなりえないからである。

 

A model of a neutron star's internal structure

Cross-section of neutron star. Densities are in terms of ρ0 the saturation nuclear matter density, where nucleons begin to touch. Patterned after Haensel et al.[1], page 12