5.天然衛星

 

人工衛星と区別するために天然衛星という言葉も使われるが、ここでは人工衛星は考えないので、衛星と書けば天然衛星を意味するとしよう。

 

Terrestrial惑星には衛星の数がすくなく、Joviansに属する星には非常に多い。

 

Selected moons, with the Earth to scale.

Nineteen moons are large enough to be round,

and one, Titan, has a substantial atmosphere.

 

水星、金星

なし

地球

火星

PhobosDeimos

木星

63個、そのうち4個(Io, Europa, Ganymede, Callisto)はガリレオが発見した。

土星

61個ある。また土星の輪は1cmから100mくらいの氷からなり、個々

それ自身の軌道をもっている。

海王星

27個

天王星

13個のうち一個の衛星は非常におおきく不規則な形をしている。

衛星の詳しい一覧表はクリックして参照

 

衛星の成り立ちには2種類あって、一つは親の惑星と誕生の起源を共にするものでregular satteliteと呼び、二つ目は外部から接近した天体が捉えられたものでirregular satteliteと呼ぶ。Regular satteliteはその軌道面が親の赤道面と一致し、回転の方向も同じであるににたいし、irregular satteliteではその法則が当てはまらず、勝手な軌道面を勝手な回転方向で回る。前者は衛星と親の惑星がその誕生の歴史を共にするため、物理的性質も非常に近い。後者の場合は、よそから飛んできた天体が捉えられて衛星となった場合におこる。一つの例外は地球の月で、ほぼregular satteliteのように振舞っているが、irregular satteliteであるという。

 

地球の自転の軸は太陽の周りをまわる軌道(ecliptic)面に対して23度傾いているが、月が地球の周りをまわる軌道は、地球の赤道面ではなく、ほぼeclipticである(5度の傾きはある)。

 

ほとんどの衛星は地球の月のように、親惑星のほうに一方の面しかみせない。これをtidallockという。少数の例外をのぞいては太陽系の衛星はすべて、tidallock になっている。これは地球の潮の満ち引きとも関係していて、次のように説明できる。

 

月が地球の周りを旋回できるのは2つの力がバランスした結果である。一つは地球からの引力、もう一つは遠心力である。引力は月の内部で分布していて、一番強いのは、地球にもっとも近い点で、遠くなるほど、減少する。一方遠心力も分布していて、引力の最小のところで最高、引力の最大のところで最小となる。したがって、地球と月を結ぶ線上で、地球に近い部分は地球に引かれ、地球から遠い部分は反対の方向に引かれる。その結果として、月は線上で引き伸ばされ、わずかではあるが細長に変形する。

 

さて、月が現在の位置公転自転よりもより早く回転していた状態を考えよう。今述べた、すこし細長く変形する月上の位置は刻々変化する。そしてこれは回転への抵抗として働き、ブレーキとなる。そして、現在の位置のように、同じ面が地球に向いているとき、その抵抗はゼロとなる。月の回転が遅くなると、回転の角運動量は保存されなければならないので、地球の周りを早く回る結果になる。

 

同じことは実は地球にも起こっている。地球上では月からの引力のため、月に面した側と、その丁度反対側の海水の厚さが大きくなり、潮の満ち引きが起こる。

月が地球の周りを回るとき、月と地球の重心(地球の中心よりも4700km月のほうに偏っている)の周りをまわっている。地球もその重心の周りを4700kmの半径で回っている。そのために地球にも、月からの引力と遠心力の分布が同様に起こるのが、潮の満ち引きの原因となる。さらに地球の形もわずかながら刻々変化している。この両方が、地球の自転のブレーキになっていて、自転の速度は遅くなっており、このため一年の長さは6万年ごとに約1秒長くなっている。ダイナソーの時代には、一日の長さは23時間であった。そして、これから長い年月の先には地球の自転周期、つまり一日の長さは、月の公転周期と一致し、月からは地球の同じ面しか見られないときがくる。

 

実際、すでにこのようになった惑星と衛星の関係がある。それは冥王星とその月であるSharonの関係で、正面を向き合って両手をつなぎワルツを踊る一組の男女のごとく、お互いにおなじ面しか見せ合わない。