魚介類とタウリン

 

タウリンは胆汁の主成分であり、アミノ酸とも似ているが硫黄原子を含むところがアミノ酸と異なり、すべての動物にとっても非常に重要な物質である。小鳥の発育には欠かせず、親鳥が虫を雛に食べさせるのは、タウリンは虫に多くふくまれるからである。

タウリンの化学式 OH-SO2-CH2-CH2-NH2

この式をみていると次のようなことが感じられる。タウリンが分解すればイオウ化合物が発生するであろう。小鳥の発育には欠かせないタウリンは当然卵におおく含まれているはずである。ゆで卵に硫化水素の臭いがすることがあるのはそのせいではなかろうか。

 

タウリンは魚介類にも多い。猫は体内ではタウリンを合成しないので、タウリンを含む食物を食べないと活きてゆけない。猫が魚を好むのはそのためである。

 

タウリンは人間にとっても欠かせない。タウリン摂取量は人種や、食生活習慣によって大幅に差がでる。そして、摂取量の異なるグループの平均寿命、心臓疾病、脳梗塞率ははっきり異なり、タウリン摂取量の多いほど平均寿命は長く、心臓疾病、脳梗塞率が低い。人間のタウリン摂取量は、魚を食べる人種では高く、魚を食べない人種では低い。しかし、魚を食べなくても、家畜の内臓を食べる人種では、タウリン摂取量はかなり高い。タウリン摂取量が低く、心臓疾病、脳梗塞率が高いチベットの人たちにタウリンを与えると、心臓疾病、脳梗塞率が低くなることも確かめられている。臨床実験では、タウリンの投薬により、高血圧の低下、コレステロールの減少が起こることも確かめられている。

 

肉にもタウリンは含まれているが、肉の種類により異なり、たとえば、鶏の足は、体の白い肉より高い。

 

タウリンを多く摂取するためには魚介類にかなう食べ物はなく、またその中でも、次表のごとくかなり大きな差がある。

 

コウイカ

1212 (mg/100g)

カキ

1163

マグロ(血合)

951

871

マサバ(血合)

293

マイワシ

256

アジ

206

サンマ

187

カツオ

167

 

健康で長生きするためには、動物肉に偏らずタウリンの多い魚介類を食べることが奨励されている。

 

中村 5-7-09