200.

西 村 三千男 記

連載「余談・ドイツ化学史の旅」

 

第9回 ドイツ鉄道DBの乗車券購入方法

 

 今回の旅の準備も、これまでと同様LTKライゼビュローの金井さんにお願いした。当

方の不注意からドイツ鉄道DBの乗車券購入が随分割高となってしまった。具体的には、

割引無しの正規料金で1人当たり160ユーロの乗車券を、グループ割引して¥36,100.で購

入することになった。今後への高価な教訓となった。経緯を順序立てて説明しよう。

1.6月9日のケルン/ミュンヘン移動の電車候補として、車窓からローレライを観光で

きる旧線経由を提案し、皆さんから賛同を得たのは2月中旬頃のこと。

2.旅行社の金井さんから、伊藤リーダー経由でグループ割引乗車券を提案してきたのが

3月下旬のこと。一等の乗車券が個別41,600円のところグループ割引36,100円になる。

リスクはドタキャンでも全額支払いを要すること。内容をチェックすることなく、こ

れをOKしてしまった。

3.旅程が全て確定し、請求書が来て振り込む際に、この異常に高価な乗車券代に気付い

て、LTKの金井さんに「何かの間違いではないか?」と問い合わせた。金井さんは

「事実、非常に高くなっているが、間違いではない。鉄道乗車券購入の専門業者とL

TK旅行社の手数料を二重に戴いている。近年では、航空機も、ホテルも個人手配が

し易くなってきた。鉄道乗車券だけが個人手配がやや困難であり、旅行社の出番とな

っている。ご理解頂きたい」と説明され、やむなく了解した。

 

 ヨーロッパの鉄道旅行は楽しみ多いが、時刻表から希望の電車を選んで、その指定券を

個人で購入するのは容易ではなかった。年々仕組みが改善されて来たが、それでも個人手

配するにはかなりのスキルを必要とする。私自身は、ドイツではそれほどでもないが、イ

タリアでは何回も鉄道乗車券購入で手酷い経験をしている。アイソマーズ通信2003年

号掲載の拙文の一節をここに再録する。

 

連載「ポコポコ・イタリアーノ」第3回 イタリア旅行記〜2002年秋

 

5.イタリア国鉄

 ・今回のイタリアで唯一の不愉快な思い出はフィレンツェSMN中央駅で指定乗車券を

  購入する際に経験した。旅行前には時刻表だけ調べて乗車券は手配していなかった。

 ・予てよりイタリア国鉄の出札窓口は、少ない窓口、長い行列、不親切な応対等々で悪

  名高い。昔も最近もこれを散々経験済みではあったが、治安がこれだけ改善されたの

  なら、国鉄の出札窓口も改善されているかも知れないと期待したが外された。

 ・Firenze Bologna Parma Milano の指定列車をメモ書きにして行列に並んだ

  が遅々として進まない。長い行列となっているのに8ヶある窓口の2ヶしか開いてい

  ない。以前、行列の途中で窓口を全閉された経験もあるので気が気じゃなかった。

 ・約1時間並んでやっと窓口へたどりつけた。女性の出札掛がメモをみてコンピュータ

  端末に入力しているのに、同僚の男性がフザケ半分にキーボードにタッチする。腹は

  立ったが切符はどうにか買えた。

 

ミラノ中央駅でも2時間以上も待った経験がある。ドイツではこれまで、待ち時間が異常に長

くなることは無かった。けれど、やっとの思いで第三セクターの運行する列車の一等自由席乗車

券を購入したのに、その列車に一等車が連結されていない・・・というバカバカしいことを経験

したことがある。

 

我が愛読書であるトーマスクックの「ヨーロッパ鉄道時刻表」を活用すれば、鉄道旅行の時間

計画はたてられる。ドイツに限れば、インターネットで予約と購入もかなり容易になった。最初

の駅名入力までは日本語で出来る。更に先へ進めるにはドイツ語か英語となるが、少しの練習で

誰でもネットで購入出来そうである。

 

フライト運行が寡占体制で航空会社が高収益であった頃、旅行エージェントは航空会社からの

発券手数料(7%と聞いたことがある)が利益の源泉であった。ホテルや地上交通その他の手配

は顧客へのサービスとして、無料でも処理できた。ところが、自由化される方向の航空会社間の

競争が激化し、採算が悪化し、身近にはJALが倒産する時代である。航空会社に旅行エージェ

ントを養う余裕はもう無い。E-チケットとなって、発券そのものが実質的に無くなって、発券手

数料は限りなくゼロに近づく。旅行社はどこで利益を出そうかと気息奄々である。

 

 個人旅行者である我々にも自衛のための努力が求められている。

 

(以下次回)