200.14

西 村 三千男 記

連載「余談・ドイツ化学史の旅」

 

第15回 ドイツのフルーツジャム

 

 ドイツの食事、ランチやディナーは「量多く、味イマイチ」と不評である。それに引き

替え、近年のホテルの朝食はリッチである。半分ジョーク、半分本気で「1日朝昼夜3食

ともに朝食ならいいな・・・」と思う。実は、往時(40〜50年以前)の朝食はそうで

はなかった。いわゆるコンチネンタル朝食、パンとコーヒーにバターとジャム、オープシ

ョンとしてゆで卵、という質素なものであった。当時から例外的にオランダとイギリスの

朝食は充実していた。

 

 何時の頃からか、アメリカの影響か、オランダの真似か知らないけれど、ドイツだけで

なくヨーロッパ全体にホテルの朝食がブッフェスタイルになった。今日のドイツのホテル

朝食は概ねブッフェスタイルで内容リッチある。殊にパン、ハム類、ジャム類の種類の豊

富さを誇っている。今回の話題はその中のフルーツジャム類である。日本では、聞き慣れ

ない名前のフルーツジャムも多くある。それ等のうち、オレンジマーマレードやサクラン

ボジャムを除いて、Beere 類=Berry 類=イチゴ類の独、英、和名を対比する。

 

    ドイツ語名          英語名        和名 

Erdbeere          Strawberry              イチゴ

Himbeere                    Raspberry        木イチゴ

Heidelbeere                 Blueberry               ブルーベリー

Brombeere                   Blackberry       黒木イチゴ

Johannisbeere               Currant??        セイヨウスグリ??

Preiselbeere                Cranberry        セイヨウスグリ?? 

Stachelbeere                Gooseberry       こけもも

 

 おおよそ、一般性の順番に並べてみた。上から5種類は何時でも、何処でも見かける。

5番目のヨハーニスベーレンジャムは珍しい名前であるがドイツでは極く普通に出会う。

下の2種類は辞書から(Beere)を引いてみた。

 

 ブッフェ朝食のジャム類は、小さなポーションの各種パッケージを客のテーブルに積み

上げておくスタイルもあるが、一般的には大瓶のジャムにスプーンを添えて、取り分け用

ミニボウル(ガラス製か小麦粉を焼いたボウル)を傍に積み上げてある。

 

 朝食のパンにジャムを塗って食べる習慣のない私は、専らヨーグルトにこれらの多彩な

ジャム類を添加して楽しんだ。日本の我が家では毎朝、ブルーベリーが定番であるが、今

回の旅のホテルでは、珍しいヨハーニスベーレン Johannisbeere と木イチゴ Himbeere

のジャムを重点的に選んだ。

 

 次回はこれに関連してラズベリーケトンの話題・・・。

 

(以下次回)