200.

西 村 三千男 記

コメント

 

中村さんの「出来の悪い子孫よりはクローンか」に一言コメント。

各項の根拠は不確かな耳学問である。

 

京都の紅葉

中村さんの紅葉に関する記述「・・・よい品種の種から芽をださせても、ほとんどは親

と性質が非常に異なってだめだという」と全く同じ説を聞いたことがある。それでは、京

都の東福寺や金閣寺等の素晴らしい紅葉の世代交代(植え嗣ぎ)はどの様にしているか。

実生から育てるのではなく、山野に自生している若木から、葉や枝の容姿のよいものを選

別採取して圃場で育てるのだという。京都に限らず、全国の造園業者の扱う紅葉(楓)の

苗木は同様だと聞いた。中村さんの情報では「接ぎ木」説だが、その方が生産性は高い。

 

甘柿の接ぎ木

少し似たような話が果物の柿にもある。柿の種から育てた柿の木には、どれもこれも、

親とは似ない小粒の渋柿しか生らない。果物として出回る甘柿は勿論のこと、干し柿の原

料となる大粒の渋柿も、全て若木の時期に「接ぎ木」することによる品種らしい。

 

ワイン原料ブドウの台木

病虫害に強いカボチャの台木に、希望の品種のスイカを接ぎ木して育てる技術は一般化

しているらしい。トマト、ナスなどのその他の野菜にも接ぎ木の技術が多用されていて、

種苗会社の販売している野菜の苗は、概ね「接ぎ木」済みらしい。

ワイン原料のブドウの品種改良にも、古来、世界各地で「接ぎ木」が実用されてきた。

オランダの友人から聞いた話。「オランダにはワイン作りの文化は乏しいが、植物の栽培

技術や近年の植物バイオテクノロジーの水準は高い。世界中にワイン原料ブドウの台木を

供給する農業ビジネスが大きく育っている」と。話だけで、確認はしていない。

 

(おわり)