マロニエ

 

マロニエ(Marronnie)というとヨーロッパとくにパリの街路樹を想像しやすいが、今回のドイツ旅行でマロニエはボン、ドユッセルドルフ、ミュンヘンでもよく見かけた。マロニエは栗の親類で、秋には栗(マロン)と似た実がなるのでこのような名前がついたのであろう。

 

アメリカではMarronnieという名前を使わず、バッカイ(Buckeye)という。別名ホースチェスナット(Horse chesnut)とも呼ぶ。日本の栃に相当することは以前に書いた。バッカイは5月にかなりはでな花を咲かせ、その色は白、黄色、ピンク、赤、またはこれらの混合である。栗の花のような匂はしない。最近は赤い花の咲くバッカイを庭に植える人が増えたように思われる。

 

ヨーロッパのマロニエとアメリカのバッカイは少し違いがある。アメリカのは小枝の先に5枚の葉が平面的に並ぶのにたいし、ドイツでは7枚であった。おそらくフランスでも同じであろう。栃の木では何枚だろうか。

 

我が家の私道の出口の近くに一本のバッカイの木があり、周りの木が大きくなって影をつくるから平年はほとんど実をつけないのに、どういうわけか、今年はいっぱいぶら下がっている。下に落ちると通行人か栗鼠がすぐに拾ってゆくので地上に落ちていることはまれである。

 

栗の親類の象徴か、イガには申し訳のように棘がはえている。

(庭のバッカイの実)

 

中村省一郎(9・1・2010)