201131

西 村 三千男 記

 

「旅の雑記帳・オランダ」 

 

アイソマーズ通信にこれまでドイツとイタリアに関する拙文を寄稿してきた。趣向

を変えて、オランダについて追憶してみよう。全部で10話位になる見込みである。

 

第1話「クロー人間とスケベ人間」

 

このダジャレは随分以前に日本人駐在員から聞いた。「北オランダにはクロー人間、

東オランダにはスケベ人間という地名がある・・・」と。北オランダの Groningen

オランダ語で「フローニンゲン」もしくは「フローニンフェン」の如く発音される。

1964 の東京オリンピックの柔道無差別級で神永を破って金メダル獲得となり有名な

オランダのヘーシンクのスペルは Geesink)。一方、東オランダのデン・ハーグ近傍

の高級保養地 Scheveningen は「スフェベニンゲン」と読む。

 

地図で北部オランダを見ると、北海に対峙する内海、アイセル湖の入口に、東京湾

のアクアラインのようなイメージの大堤防がある。アムステルダムからフローニンゲ

(Groningen)へ車で行くにはこの大堤防の上の高速自動車道を通るコースを選択出来

る。この大堤防をオランダ語でアフスラウトダイク(Afsluitdijk)という。語尾のダイ

(dijk)は堤防を意味する。国土面積の大半が海抜ゼロメートル以下のオランダにと

ってダイク=堤防は重要である。世界最大のこの大堤防が竣工して約80年、オラン

ダは内海側を干拓して数百年計画で国土面積の拡大を進めているのである。長い歴史

の中でこれまでも営々と国土を造成してきたし、これからもそうする。

 

正に「世界は神様が造成し賜うたが、オランダの国土だけはオランダ人が造った」

という由縁である。

 

フローニンゲン(Groningen)の約25キロ北東方向に、北海に面した港湾都市デルフ

ザイル市(Delfzijl)がある。私の会社人生に一つの大きなプラス要因を与えた化学工

業都市である。この都市については、次回以降にあらためて稿を起こそう。

 

もう一方のスケベ人間(Scheveningen)には馴染みが薄い。カジノや豪華リゾートで

遊んだ経験はない。往時、オランダで一番と言われるインドネシア料理のレストラン

がある・・・と言われて、食い意地で訪れた想い出がある。

 

                                (おわり)