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原発事故の情報不足にいらだつ国際社会

中村省一郎

 

今日のコロンバスの新聞で、訳せば「秘密主義が包み隠す事故の原子炉」となる記事が載せられた。短い文章であったが、「いまやこの事故の規模はチェルノビル事故の半分に近く、日本だけの問題ではなく世界中の問題である」と述べ、それにもかかわらず、事故の状況に関しあまりにも説明不足であることを非難した。説明を十分しないのは東京電力と日本政府の両者の秘密主義体質が原因であると決め付けている。

 

福島原発事故に関して、専門家にも情報不足でわからないことは山ほどある。東電の責任者および技術者が記者会見をしたこと、あるいは技術状況の公開説明会をしたことがあるだろうか。

 

筆者自身、もし担当者に質問出来るなら聞きたいことは山ほどある。たとえば、炉心にこれまで注入された海水の量は大きなものであるうが、入れた分だけどこかへ出していなければならない。その水はどこに放出しているか。

 

使用済燃料プールのあたりから蒸気が何度も出た。東電は何度もその原因が分からず、使用済燃料の加熱であるという印象をあたえているが、これはつじつまが合わないのではないか。大量の水をいれたプールでは水の温度が100C以下であるといわれる。あれだけの蒸気が使用済燃料から出るためには、使用済燃料は部分的には赤熱に近く熱しているはずである。大量の水を入れた後か最中に蒸気が上るのは理解できない。

 

あの蒸気は、原子炉の炉内の蒸気を抜いているために出るものではないだろうか。また、水のたまった地下室で長靴も履かせないで作業員を働かせるなどは、東京電力はあまりにもお粗末過ぎる。なにが次に起こるかわからない。

 

秘密主義があるとすれば、あまりにもの無思慮と無能力を隠そうとすることではないだろうか。