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脳梗塞と心臓梗塞

 

脳梗塞と心臓梗塞は非常に近い関係にある。どちらも動脈で血液の塊、つまり血栓が出来、それが脳の血管を詰まらせて血が流れなくなり脳が働かなくなったり脳の死に至るのが脳梗塞で、一方同じことが心臓を取り巻く動脈で起こり心臓を麻痺させるのが心臓梗塞である。コレステロールが動脈を詰まらせることも多く、この場合死体を解剖して動脈を開けると白いコレステロールがこびりついているという。

健康な体では、血液の塊を溶かすウロキナーゼにより血液がスムースに流れ るようになっており、また、血栓を溶かす物質にプラスミノーゲンがある。清酒や酒粕の中には体内でウロキナーゼの合成を促進させる酵素やプラスミノーゲン に働いて血栓を溶かす物質があることが明らかとなった。このことから酒粕が脳梗塞の予防に役立つと期待されている。さらに本格焼酎にはより大きい効果があるという。酒粕がどのようにコレステロールを減少させるかについては別のページですでに書いた。

(1)脳梗塞とは

脳梗塞は脳軟化症とも言い、脳の動脈の閉塞、または狭窄(きょうさく=血管部分の内膣が狭 くなること)のため、脳虚血(血液不足)を来たし、脳組織が酸素、または栄養の不足のため壊死(えし:細胞の死滅))、または壊死に近い状態に なる事をいう。

 

(2)脳梗塞の原因は

脳梗塞の原因としては、脳の血管に発生する動脈硬化により血管が詰まってしまう場合と、心臓病などにより心臓で血栓(けっせん=血の固まりのこと)ができ てそれが血流にのって脳の血管に詰まる場合などがあるが、その中でも、脳梗塞の原因のほとんどは動脈硬化によるものである。

動脈硬化とは、動脈の血管が厚く硬く、さらにもろくなり、血管の内側の壁にコレステロールなどの脂質や細胞などがくっついて血液が流れる空間が狭くなってしまう症状のことだが、それでは、脳梗塞の原因である動脈硬化の原因とは何なのであろうか。 

動脈硬化を起こしたり、悪化させる原因は、生活習慣病と呼ばれる、高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満(メタボリックシンドローム)、などの病気である。 さらに、これらの病気を同時に発症している場合は動脈硬化の進行がとても早くなり、脳梗塞などの様々な危険な病気を引き起こす。

脳梗塞の原因のもう一つは心臓病によって引き起こされるものである。 
心臓病により、心臓の働きが低下すると心臓の中の血流が悪くなるので、心臓の中に血の固まりである血栓 (けっせん)ができやすくなり、それが脳の血管へ流れて詰まってしまうと、脳梗塞になってしまう。 

そしてさらに、脳梗塞の原因としては加齢、体質、喫煙、飲酒、感染症、ストレス、性格、運動不足、などが挙げられる。

 

(3)血栓溶解酵素

人体の血管の中には血液を固める役割の凝固因子と固まった血液を溶かす役割の線溶因子とがあってバランスよく働いて働いているが、年をとるごとにそのバランスを保つことができず、線溶因子が弱くなる。

宮崎医科大学(現在の宮崎大学医学部)の研究者は同大学の学生にアルコールの量にして30~60mlの焼酎を飲ませ、血液から血栓溶解酵素(線溶因子)を 分離して、その量と活性を10年間にわたって測定したところ、焼酎を飲んだグループの酵素の活性は、飲まないグループの2倍以上になることがわかった。焼酎を飲むとその成分が血栓を溶かし、血管がつまるのを予防する。

脳梗塞の治療において 、頸部からカテーテルを入れて、血が固まったところにウロキナーゼを入れると、血液の固まり(血栓)が溶けて血液の循環がよくなるが、このウロキナー ゼはアルコールによって増えることもわかっていて、中でも本格焼酎や泡盛には、この物質が特に多く含まれている。

 

酒類のほとんどのにウロキナーゼを増やす効果があると言われているが、本格焼酎や泡盛には他の酒類に比べてウロキナーゼの分泌促進効果は高いと言う結果が得られている。 本格焼酎には飲むことで血栓溶解酵素ウロキナーゼが体内に増し、すでに出来てしまった血栓をも溶かすと言われ、そこ効果を期待されているが、それでは血栓溶解酵素ウロキナーゼを増やす成分は焼酎のどの成分に含まれているのだろうか。その答えは、ウロキナーゼを促す成分は焼酎に含まれるアルコール以外の成分で、味や香り、旨味などといった不揮発成分に含まれている、ということになる。血栓溶解酵素に対するアルコール類の影響

アルコール類

濃度

実験回数

ウロキナーゼ放出量(%

エタノール

50mmol/L
100

5
5

169
368

乙類焼酎成分
(揮発成分)

50μg/ml
100

6
6

589
8213

日本酒成分
(揮発成分)

50μg/ml
100

5
5

378
4110

 

 

さてここで酒粕の役割とはなんだろうか。焼酎などの強いアルコールやワインを飲まない人も多い。さらに焼酎などの強いアルコール類は飲みすぎるとそれ自身の弊害がある。酒粕のアルコール含有量は少ないが、焼酎に含まれる成分は全部酒粕に含まれている。したがって、焼酎の効用はすべて酒粕に当てはまる。またコレステロールは脳梗塞と心臓梗塞の大きな原因の一つであるが、酒粕はコレステロールの抑制におおきな役割を果たす。