プリンターカートリッジ(再び)

 

私の経験談にたいして西村さんから詳しい応答をいただいた。西村さんの個人としてのプリンターの扱い方と、企業から見たプリンターの売り方が伺えた。私はプリンター業界とは縁がないので情報源がないが、西村さんの説明は私が観察から理解していたのとまったく一致していた。一方西村さんの個人としてのプリンターの扱い方は、最も優れたプリンターを買い、メーカのルールに反しないで使い、保証を大事にする。このやり方は優等生のやり方で、結局経済的にももっとも優れているのかもしれないが、私にはなかなか出来ない。

 

というのは、インク補給により高いカートリッジを買わなくてもすむかもしれないとなれば、保証がなくなる危険とさらにプリンターを全く破損してしまう可能性ががあっても、知らないことがなにか分るならプリンターの一個くらいすててもよいではないかという気持ちになって、やってみてしまうのである。実はクローン(サードパーテイーのカートリッジ)で失敗してプリンターを破損し捨てたことも過去に一度ではない。そんな経験に懲りて、エプソンアーチサン700を買ったときから最近までは純正品のカートリッジしか買わなかった。しかしあまりにもカートリッジの取替えが激しいのと、最近のクローンの質が格段に向上しているとの情報があって、また危険を冒す可能性があるにもかかわらず、補給インクを試みたのであった。幸い今回は成功し、それに伴う知識と経験が増した。

 

クローンのカートリッジを使うことはメーカーにとっては望ましくないことではわかるが、私のように手や顔にインクを浴びてまで追求しようという変わり者は多くは居ないから、さほどの損害はないだろう。メーカーはメーカーとしての利益を追求してプリンターを安くしてもカートリッジで稼ぐのは勝手であるが、消費者も消費者なりに費用を削減できる方法を見つけるのは自由である。

 

最後に読者へのお願いとして、私の書いていることは参考として読んでいただければよいので、そのまま鵜呑みにして実行されると危険なこともある。何年もまえのことだが、私の研究室に時々訪ねてくる日本人の大学院生がいた。日本食の作り方がよく分らないというので、日本食を作るときには日本酒を入れると味がよくなることが多いと話した。かれは帰るとすぐに実行したのだが、水を全然使わず酒だけで野菜を煮たのであった。その後出かけた彼は酔っ払ったままで運転して事故寸前まで行ったらしい。料理の基礎知識のある人なら、酒を使う量の常識というものがあるのに、彼はそれが全然なかったのである。これが私の話を鵜呑みにして実行することの危険性の例である。