地球温暖化

 

今年の7月の暑さは体にこたえた。しかし他の州に比べればオハイオはましなほうで、オクラホマ州では気温が43Cに達したところがあった。アメリカ全土にわたって雨が少なくて旱魃がひどく、農作物は全国的にみて80%全滅の被害で、このために穀物の値上がりが始まっている。また家畜の餌が不足するので、牛などの頭数を急激に減らしており、肉の値段は一時低下するが、来年に入ると高騰することが予想されている。旱魃と高温の影響で山火事がおおく、現在も約70箇所で山火事が続いている。

 

オハイオでは極端な旱魃は起こらなかったし、また台風や竜巻の被害にあうことも少ないので助かる。しかし、天候の荒れ方は年々ひどくなっていることは確かで、さる7月中にこんなことがあった。晴天の空が急に掻き曇り、にわかに風が吹き始めた。家の敷地や周りには高さ30mに達する木が多いのだが、強風に押されてそれぞれが30度くらい傾いて、振動と回転を始めたのである。木が何本か折れるに違いないと思ったが幸い小枝が大量に落ちた程度で、大きな被害はなかった。これは夕立のような雨で、15分後には収まった。ところが同じ市内でも他の地域では大木がばたばた倒れていた。

 

そのときの雨雲はオハイオ州の東端を過ぎて、さらにペンシルバニア、ウェストバージニア、ワシントンDCまで行き、各地で広範囲にわたって木をなぎ倒し、停電を起こした。最も暑い真夏に、多くの地域で配電の普及に2週間かかったのである。丁度そのころ北京で集中豪雨による洪水が起こり、北京のずさんな排水工事が非難されていた。

 

この様な激しい天候は、地球の熱を放出を増やすメカニズムであり、地球の熱放出を妨げているのは二酸化炭素増加によるグリーンハウス効果であると説明されている。一方、地球上で発生されている熱源増加に関するデータは非常に少ない。太陽熱は黒点活動の影響のため一定ではないはずであるが、地球が受け取る太陽熱が年毎にどのように変化しているかの報告を見たことがない。

 

また人間が化石燃料を燃やして発生する熱が気温を上げていることも無視できないと思う。私の住むコロンバス周辺の平均温度分布を調べると、コロンバス市の中心部の温度は周辺に比べ2Cくらい高く、その影響はコロンバス市の東150Kmに及び、ほぼオハイオ州の東の端まで影響しているのである。

 

1~2年前であったが、二酸化炭素増加によるグリーンハウス効果を調べるための数学的モデルを作ってみる試みを始めたことがあった。数学式とそれを解くことには自信があったのだが、問題は地球の大気層の構造が非常に複雑で、その詳細と、さらには二酸化炭素の赤外線吸収、散乱、放射に関する詳細なデータが必要である。上空には非常に厚く温度の高い層があり、二酸化炭素はイオンに分解しており、その比率および、赤外線吸収、散乱、放射に関する詳細なデータがなければモデルは出来ない。これらを扱うことは、その道の専門家との共同作業でなければ出来ないことで、自分で出来ることはモデルを作りコンピューターを走らせることしかのこらない。それでもやり通すには、やはり資金と十分な体力が必要で、やってみたいというだけではどうにもならないことであった。

 

中村省一郎  8-25-2012