ギリシャの問題点

 

ユーロの価値が最近急に下落しているが、これはギリシャの財政問題にあり、一向に解決のめどが立っていない。これはどういうことなのかいくつかの記事を読んでみたところ、二つの問題が絡み合っていることが分かってきた。

 

第一はギリシャの生産効率が他のヨーロッパの国よりも低いこと。第二はそれにもかかわらずユーロ圏内に入り、ユーロ圏の他国と同じ融資や投資の恩恵を受けたことにある。

 

ギリシャ人の労働時間はドイツやフランスに比べるとかなり長いという。しかし高度の産業が発達せず、賃金レベルが低い。シエスタをやっていて、効率の高い産業が発達を妨げている。しかもシエスタをやめるよう議会が決めることは、フランスでシエスタをやろうと議会が決めるよりもはるかに困難であろうという。

 

このようなギリシャがヨーロッパ連合に加入すや、融資や投資がギリシャに流れ込んだ。ギリシャはそれに甘えて借金を返せる見込みがないのに身分不相応の赤字財政を続けた。その結果が今政府の破産間際の状態である。もしヨーロッパ連合に加入してなければ、その後の繁栄もなかった代わり、現在のような緊迫事態も起きなかっただろう。

 

アメリカでも現在のギリシャのような状態がいくつかの州で州財政破綻として起こっている。しかし、アメリカでは連邦政府が赤字を負担して州の財政破綻を救ってきた。ヨーロッパ連合はアメリカ連邦政府ほど強力な組織ではなく、経済的に安定した国たとえばドイツなどがギリシャを全面的に救うつもりがないので、事態は解決しないのである。

 

問題がギリシャだけなら援助は難しくないとも言われるが、イタリアとスペインがかなりギリシャに近いというのが救済を難しくしている。しかしギリシャ問題が解決されなければ、この問題が世界的な不況の引き金になることが恐れられている。

 

解説 中村省一郎 (6-20-2012)