インクジェットプリンターのカートリッジ

 

デスクトップに繋がっているプリンターはサムスング製のレーザープリンターで何年も問題なく動いていて、買い替えの必要を感じさせない。昭子のは大型のラップトップで、買う時トップの製品を買ったのでスピードには問題ないが、OSがビスターであったため、以前に用いていたレーザープリンターが使えなくなった。そこで西村さんの「エプソンインクジェットプリンターは優れもの」という言葉に乗って、エプソンのアーテイサン700を購入した。プリントの質やその他の機能はまったく問題がないので助かるが、インクがすぐになくなるところが不便である。6個の色のカートリッジが必要で、一個22ドル位して次々どれかの色を買わされるのも腹が立つ。

 

インクカートリッジを売る店の棚を見ていたら、ビン入りの補給用のインクが見つかった。アーテイサン700にも使えると書いてある。早速買ってきて、マニュアルを読んでみたが、他のプリンターではどこに穴を開けたらよいかを図解で説明しているのに、アーテイサン700に対しては何の説明もない。

 

そこで他のカートリッジの説明を元に、インクカートリッジの頭の適当な位置にドリルで穴を開けて、注射器でインクを入れられるよう試みた。ドリルの針は7mmくらい入ったところで、何かに突き当たり、それ以上はいらなくなった。カートリッジはグレイのプラスチックで出来ているので不透明で内部は見えない。とにかく注射器で黒インクを入れて見たが、どこからか漏れだし、手が真っ黒によごれてしまった。これで分かったことは、カートリッジの天井は2重になっていて、上部は無駄な空間にしてあることであった。

 

そこでもう一度インターネットで丹念にしらべたところ、アーテイサン700用でインクの補給できるカートリッジとインクのセットを売り出していることがわかった。しかも容器は透明で中のインクが見られると言うし、インク注入の蓋も天井にあってインクの注入が簡単というので、一組注文した。(送料を入れて約100ドル)

 

配達されたカートリッジを見ると、確かに透明の容器で中がよくみえるし、すでにインクが上までいっぱいに入っていた。だからインク不足はこれで解消したのだが、腑に落ちないのは、もとのカートリッジがどんな構造になっいるかである。

 

そこで、ガラージに行って回転式の鋸で古いカートリッジをまっ二つに切ってみた。ここでとんでもないことが起こった。鋸で半分に切れたカートリッジは回転しながら頭上をすっ飛んでいったが、その際に残っていたインクが飛び散り、顔、めがね、髪の毛、シャツ、車の窓などにインクが飛び散ってしまい、すぐに風呂にはいるやら、掃除洗濯などてんてこ舞いの始末となった。

 

ひとまずそれが収まってから、半分に切れたカートリッジを丁寧に洗い観察したところ、次のことがわかった。

 

カートリッジの上部4分の一は使ってない空間で、インクは入っていない。残りの空間は水平の板で3個の空間に仕切られていて、3ミリ角の穴で繋がっている。それらの空間を意味は分からぬがかなり大きな円柱が占めていて、インクの入る場所を3分の一くらい少なくしている。結局インクの入る空間はカートリッジ全体の半分よりも少ない。これでは新しいカートリッジを買ってもインクは半分以下しか入って居らずすぐになくなる訳だ。

 

透明のカートリッジを観察すると、このような円柱や仕切り版はなく、インクはほとんど天井まではいっている。

 

カートリッジの内部の空間を空の空間と円柱と仕切り板で少なくすると、メーカーにとってインクの量を少なく出来きてインクを節約できるのだろうが、それよりも客がインクを買う頻度が増えることが売り上げを多くするのに役だつだろう。これはインクカートリッジで儲けるからくりに違いない。全身真っ黒になっての解明であった。

 

ついでながら、レーザープリンターのトーナーカートリッジは以前はいつも新しいものを買っていたが、最近はトーナーの粉だけを買って自分で補給する。その理由はカートリッジの値段は高く、うっかりすると一年間に買うカートリッジの費用は、プリンターの本体の値段を上回りかねないからである。自分でトーナーを補給するには黒い粉を散らさないように細心の注意は必要だが作業は簡単で、一ビン買うと3~4回はつかえる。ト-ナーの費用は新しいカートリッジの5分の1くらいにの値段で、自分でトーナーを補給すると、つぎの補給までに新しいカートリッジに取り替えた時よりも遥かに多くの印刷が出来る。ということは、新しいカートリッジに入っているトーナーの量はやはりかなりケチってあるということになる。そのほうが、カートリッジの取替の頻度が高くなり、カートリッジの売り上げが増えるからであろう。レーザープリンターのメーカーはプリンターは安くで売ってもカートリッジでぼろもうけしているに違いない。何度も繰り返しているとプリントの質が悪くなってきて、その時は新しいカートリッジに取り替えないといけないというが、まだそこまで悪くなったことがない。

 

中村省一郎 322012