201212

西 村 三千男 記

「科学史の雑記帳・蘭学から洋学(英、仏、独)へ」

 

第9話 英学事始め(その7、東工大科学史サロンにて)

 

東工大科学史サロン

東工大科学史サロンのことは2011年号の下記の拙稿に紹介した。

   交流抄「東工大・科学史サロン&化学史学会 

http://isomers.ismr.us/isomers2011/kagakushi_salon.htm

2011年度第2回(2011.5.20)は「スイスと日本の近代化学」堤憲太郎

であった。堤憲太郎先生の現職は東工大有機材料工学科の講師。東工大科学史サロンの

常連メンバーであり、サロン終了後の缶ビールパーティ(@金城徳幸教授室)の常連で

もある。(一部は推定の)ご経歴は東北大卒、ETH(スイス連邦工科大)留学。企業

に勤務経験(JSRなど)もある。

 

この日のプレゼンは、スイスのこと、ETH創立とドイツTH(高等工業学校)との

関係、ETHへ留学したか又はETHゆかりの日本人たち(鈴木梅太郎、真島利行、朝

比奈素彦、柴田雄次)、ETHが日本の近代化学に与えた影響などであった。終了後の

Q&Aの主なる話題・・・と言っても発言はフロアーのアイソマーズ仲間が多かった。

Q「本日の話題に出てきた初期の留学者たちが、情報が乏しかった当時、適切な留学先

  を選ぶことが出来た理由は何か?」

A「高給で招いた“お雇い外国人”のレベルが高くて、留学先の情報が適確であった」

Q「それにしても、いきなり立派な業績を達成している。ランゲージバリヤーというか、

英語力の苦労はどの様に克服したのか?」

A「???確かにその通り。ずば抜けた能力の人材が留学生に選ばれていた???」

誰かの独り言「長井長義や高峰譲吉は現地の女性と結婚している。化学者以外であるが

  夏目漱石や森鴎外の外国語も凄い」

 

化学者展(国立科学博物館)

昨年秋の一日(2011.10.19)山本經二さんからのお誘いで、国立科学博物

館で開催されていた「化学者展」を見学した。この催しの見学は東工大の金城徳幸教授

のお勧めもあった。また、武山さんの見学記が2011年号に掲載されている。

化学者展を見て   ‐ここにも、リービッヒ一門の影響が    

http://isomers.ismr.us/isomers2011/National_Museum.htm

立派な業績をあげた偉大な先覚者たちのパネルを見学しながら、山本さんとの会話は上

述の科学史サロンのQ&Aの話題をリピートしていた。

 

これが本シリーズを書き始めた動機でもある。

 

(つづく)