平成25611

西 村 三千男

私の心臓手術(その2:SOMATOMの威力)

 

一過性の狭心症(?)の精密検査から、心臓冠動脈の重篤な狭窄を見つけ出して、バイパス手術へ導いたのは Siemens社の新鋭CT検査機 SOMATOM による画像診断であった。

 

高解像度の3D画像から見えた狭窄は2ヵ所、そのうち右冠動脈の中ほどはガチガチに完全閉塞の状態であった。完全閉塞すればそれより下流域の心筋は壊死して「心筋梗塞」を発症する筈である。そうならなかった理由は、「狭窄が長い年月をかけてジワジワと進行し、狭窄部位の下流は隣接する左冠動脈・前下降枝から毛細血管を経由して血液を供給されていた・・・その毛細血管は自衛上、肥大化して運河となっていた」からと説明された。

 

前回述べたが、発症当日最初に診察を受けたYクリニックのY先生はカルテをチェックして「あなたは20075月にも同様の愁訴を云った」と指摘された。その時も今回と全く同様に元都立E病院・循環器内科を紹介され、N医師の診察を受け、同じ内容の精密検査へと進んだ。検査結果は「所見無し」で無罪放免となった。前回と今回とは、症状、経過、病院、医師、精密検査の項目など全て同じであった。違ったのはCT検査機の機種が新鋭機に更新されていただけであった。その新鋭CT検査機は Siemens 社の SOMATOM である。X 線の低被曝と高解像度が特徴らしい。ここでの疑問は、「前回(20075)、私の右冠動脈は既に狭窄していたけれど検査で発見できなかっただけ」・・・なのかどうかである。前回のCT検査機の機種は何であったか不詳である。

 

 この点をカテーテル検査の事前家族説明会(2012.12.20)E病院・G医師に聞いてみた。

西村:「私の冠動脈は前回(20075)既に狭窄していた?」

G医師「その可能性は大いにある」

西村:「高齢の健常人をSOMATOMで検査すれば、異常がドンドン発見される?」

G医師:「あなたの同級生、77才、男性を無作為に10人検査したら、78人から異常が見つかるだろう。健常人の検査と治療を進めると日本の医療保険は財政破綻する」

西村:「検査の機会が無く、異常に気付かなければ、そのまま無事に一生を過ごせる?」

G医師:「そうなるか、または、突然心筋梗塞の発作で救急車搬送される。あなたは救急車ではなく、余裕を持って病院に来たことを感謝すべきと思う」

 

                                  (つづく)