脱獄携帯電話 

 

アメリカから日本へ旅行するときに、成田空港で携帯電話を借りることが出来るが、本当なら賃貸の携帯電話ではなく、アメリカでも日本でも使用できる携帯電話を持ちたい。これは日本旅行だけでなくヨーロッパ旅行にも同じことがいえる。つまり世界中で使用できる携帯電話はないかということである。

 

ここでもし日本旅行がなければ解決は簡単になる。というのは、アメリカの主な電話会社とヨーロッパの諸国は同じ電波の種類(つまりGSM)を使っていて、多少の手続きをしておけば同じ電話機でアメリカでもヨーロッパでも使える。普通の携帯電話機は特定の電話会社にしか使えないようになっているが、unlockという方法があって、そうすると市販のsimカードを入れて、国際電話として持ち歩きができるのである。このように手を加えた電話機のことをJail-breaking-phone(極悪の犯罪である脱獄までしてアンロックした携帯電話機の意味)と呼ぶ。法的には2013年以前に買った携帯電話機なら脱獄携帯電話機にしても違法にはならない。特定の電話会社の携帯電話を、手続きで外国に持ち歩きができるようにするよりは、脱獄携帯電話機を使うほうがはるかに安い。

 

ところが日本(と韓国)だけは3Gを使っておりGSMとは異なるので、脱獄携帯電話機の方法は無効である。そこで、何とか方法はないかと探し続けたところ、Galaxy MiniというSamsung社製の携帯電話機はGSMも3Gも使え、アメリカ、ヨーロッパ、日本、韓国で使えることが分かったので購入した。この電話は脱獄しなくても最初からunlockになっていて、市販のsimカードが直ぐに入れられる。SimカードとしてはOneSimCardを購入した。

 

Simカードには電話番号がついてくるのだが、エストニアの番号である。それ以外にわずかな金を払うと、アメリカの番号と日本の番号も入手できた。この携帯電話からアメリカ国内あるいは日本に電話するときには、自分が現在エストニアにいるつりにならなければいけない。つまりエストニアから国際電話するときは00に続いて国番号、都市番号、ローカル番号を押す。このやり方で、アメリカにも日本にもかけられることが分かった。エストニア番号の携帯電話がアメリカ国内でも使えるのは、やはり両国が同じGSMを使っているためである。この電話機はエストニアはもちろん、ヨーロッパのどこでも通じることがこのテストで確認出来たといえる。しかし本当に日本についてから同じことが出来るかどうかは話が別である。

 

日本でも使えるというのはSimカードのうたい文句ではあるが、本当に日本で同じことが出来るかどうかは、日本に行くまで確認が出来ないのである。もしこの電話機が日本で使えないときは、賃貸携帯を借りなければならないが、その判断の唯一のチャンスは成田に着いたとき手早くテストをして判断することである。これは日本の特殊性による苦労で、日本へ行く外国人も事情が分からず苦しむ人が多いことはインターネットからも伺える。

 

Galaxyにはスカイプも入っているので、Wifiのあることろなら、世界中どこからでも安価に国際電話ができる。

 

日本の特殊性といえば、日本から海外電話するときの複雑さにも驚いた。アメリカから国際電話するときは、どこの電話会社からでも、まず011に続いて国コード、都市、ローカル番号となり、011は電話会社に依存しない。しかし日本では電話会社ごとに異なり、001、010、0033、等々複雑で覚えきれない。日本では頭がよくないと生きて行けない。皮肉な言い方をするなら、日本人が頭がいいというのは、こういうことのようだ。

 

中村省一郎   6-15-2013