3  陶器の種類

 

陶器は大きく分けて土器、陶器、磁器に分けることができる。それぞれ焼く温度が異なり粘土も異なる。土器は600-800C,陶器は素焼きが約800C、本焼きが約1200C、磁器は約1400Cで焼く。電気炉は1250Cが限度であるから、磁器を焼くのにはガス炉が必要である。私が学生だったころはニクロム線は1000Cが限界と云われたが、今はFe-Cr-Al合金の加熱コイルが1300Cまで可能である。現在ニクロム線も1200Cまで使われている。

 

土器、陶器、磁器のそれぞれで焼く温度を間違えると熔けてしまうことがある、たとえば土器に使う粘土で作った成型物を陶器の温度で本焼きすると、土器は真っ黒な色になり熔けて流れ始める。また陶器用の粘土も1250Cを過ぎると色が変わり気泡ができはじめ、さらに変形がはじまる。

 

電気炉を自宅で使い始めた最初のころ、土器の粘土でこしらえた茶碗を、陶器の茶碗と混ぜて焼いてしまった。温度を下げてから蓋を開けると、土器は流れて電熱のコイルにべったり付いてしまって取れなくなり、買って間もない炉はもう使えなくなったかと思った。しかし、他のものを取り去った後、もう一度1200Cくらいに上げ、蓋をあけて白熱の状態に熔けた粘土をトングで引っ張り出したら意外と容易に全部はずれたので、胸を撫で下ろした。

 

陶芸教室には大型の電気炉が二個とガス炉がある。ガス炉で焼く磁器には陶器では使えない釉薬が使え、出来上がりの色が異なる。ところが陶芸教室には初級生徒と上級生徒の二段階があって、初級生徒はガス炉は使わせてもらえない。だから上級にしてもらうにはどうすればよいかに興味を持つのは当然である。そこで先生にその資格を聞いてみた。ところが、横でそれを聞いていたほかの生徒が後ほど、「あなたはついこの前入ったばかりでしょ?私はもう8年もやっているのにまだ上級にしてもらえないのです。先生がもうそんな話をあんたに説明するなんて公平ではない」との嫌味をささやいたのである。