藝大モーニングコンサートを鑑賞しました

武山高之・文子(2013630日記)

 

62711時、アイソマーズの仲間が東京藝術大学奏楽堂に集まりました。伊藤一男・寿子ご夫妻とそのご招待を受けた西村三千男・成子ご夫妻、藤牧揚子さん、武山高之・文子の7名です。

その日の主役は二人の藝大学生さん。作曲科4年生の辻田絢菜さんとピアノ科3年生の伊澤悠さんです。伊澤悠さんは伊藤ご夫妻のお孫さんです。

60名ほどの藝大フィルハーモニア管弦楽団との共演です。伊澤さんの曲目は、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23です。

パイプオルガンのある真新しい立派な奏楽堂で1000人近い聴衆の前で、モーニングコンサートの演奏ができるのは、レベルの高い藝大学生の中でも選ばれた人にだけに与えられる晴れ舞台だと聞いています。

伊澤さんの演奏は、耳だけでなく目にも楽しませてくれる堂々としたものでした

第1楽章、聞きなれた導入部は力強く、オーケストラと共に雄大な曲想を捉えてゆきます。しなやかな両手は絡み合い解きほぐされて雪崩のような旋律が奏でられました。

第2楽章では、静かに美しい曲が心地よく響き、微妙な音の強弱も聞けました。

ティンパニーで始まる第3楽章は、優しさと激しさが交互に繰り返されてピアノとオーケストラがクライマックスへと駆け上ります。若さ溢れる力強い演奏に思わず身を乗り出していました。嵐のような拍手を浴びて演奏会は感動の余韻を残して終わりました。

私たちには、この難曲が立派に弾けて、もうプロのように思えましたが、今後一層、磨きがかかってゆくことが期待されているようでした。

労わるように付き添っている指揮者のダグラス・ボストックさんと一緒に聴衆に感謝の挨拶された伊澤さんの姿は達成感に溢れたものでした。

演奏会の後、上野公園にある韻松亭で懐石弁当を楽しみながら、感想を語り合いましたが、伊藤一男さんは心なしかウサギの目になっていました。

名古屋から藝大付属高校に進学し、我孫子の家に防音室を作り、ご一緒に生活されておられたこと、ザルツブルグの夏期国際アカデミーに参加されたこと、などをお聞していましたが、そんなことが思い出され、この晴れ舞台で胸が一杯になられたのでしょう。