パストラミとベイコン

 

ジャックパパンの番組(Set9Disk60 Econimical Offal)を見てから、一つの好奇心が動き出した。それは自家製のソーセージである。Offalというのは屑肉や臓物の意味だが、この場合は普通なら硬くて食べられないような肉のことで、ソーセージやハムの材料となる。しかし、Offalなどという言葉を聞かなければ、普通はソーセージやハムを食べて屑肉を食べたという感覚はないのである。それどころか、よいソーセージとかハムは非常に美味しいものである。だが実際には市販のソーセージとかハムは塩が多過ぎたり、香辛料の混ぜ方が下手で、なかなか気に入るものが手に入らない。

 

ジャックパパンの番組を見ていて感心したことは、ソーセージやハムが簡単に出来そうなことであった。自分で作れるなら、塩の量の加減と香辛料の混ぜ方は全部好みにあったものにできる。というわけで、最初にやったことはソーセージやハムに欠かせない硝酸ナトリウムと亜硝酸ナトリウムがあわせて1%入った食塩を入手することであった。最初に作ったのはパストラミとベイコン。ソーセージやハムとは違うと思われるかも知れないが、実は原理的に同じで、ソーセージなら腸詰めの作業が必要なのだが、パストラミとベイコンではその必要がない。パストラミは牛の横腹の肉を用いる。この肉は普通では歯が立たないくらい硬いが、パストラミにすると柔らかくなる。二段階の作業が必要で、まず肉に塩(硝酸ナトリウムと亜硝酸ナトリウム入り)と香辛料をかけ、一週間冷蔵庫で保存した後、80Cの熱で8時間熱する。次に煙のなかに約2時間放置して薫上する。

 

ベイコンは豚の腹の肉を使う。パストラミと同様に塩をかけて一週間冷蔵庫で保存した後燻製にする。だから、パストラミとベイコンは同時に出来てしまった。極上のパストラミはサンフランシスコかニューヨークでないと食べられないと思っていたが、この自家製は決して劣らない。ベイコンもこれまでに食べたどのベイコンよりも旨く、市販のべ-コン、ソーセイジ、ハムは全く食べる気がしなくなった。

 

ここまで来ると、極上のサラミソーセージやイタリア風のソーセージにも興味が湧いてきた。

 

中村省一郎  7-1-2013