アメリカの先制攻撃の可能性

 

4月12日付けのニューヨークタイムズは、アメリカは北朝鮮のミサイルを先制攻撃して破壊してしまうべきことを主張した。アメリカのミサイルはこれを正確に行う事が可能であり、アメリカの攻撃はミサイルに限って行うべきであるというのである。中国はこれを理解するであろうというのがニューヨークタイムズの見解である。

 

その理由は、北朝鮮が韓国、日本、アメリカを核兵器で攻撃することを宣言しているためである。オバマ大統領は先制攻撃には反対で、もし北朝鮮が何かの攻撃を始めれば直ちに対応するという態度であるが、マッケイン元大統領候補をはじめ先制攻撃を主張する議員も多い。

 

アメリカのケリー国務長官は中国を訪れて協議した結果、中国は北朝鮮に対し厳しい言葉で、北朝鮮の態度を非難した。この数日北朝鮮の兵器に関する動きがないのはそれが影響しているのかどうかは不明である。しかし、北朝鮮がこれ以上戦争開始に向けて足を踏み込むなら、北朝鮮がミサイルを発射する前にアメリカが先制攻撃で北朝鮮のミサイルを壊滅してしまうことを主張するニューヨークタイムズの意見は筋が通っている。

 

北朝鮮のミサイルが韓国、日本、アメリカの基地を攻撃するようなことがあれば、韓国と日本はたちまち核保有国になることを主張するであろうことを、アメリカは恐れている。さらに、ミサイル技術と原子核兵器の開発に関して北朝鮮と非常によく似た状況にあるのはイランで、北朝鮮とアメリカの動向を見守っているはずである。アメリカの毅然とした態度と行動は、今後のイランの行動にもおおきな影響を与えるというのが、ニューヨークタイムズの意見でもある。オバマ政権としては、北朝鮮の軍事行動と言動を、本当に戦争開始のつもりでやっているのか、あるいは国内向けの宣伝のためなのかを、ぎりぎりまで見届けてから行動をとるつもりなのであろう。

 

北朝鮮のミサイル発射は今日明日にでも起こるかもしれないと考えられている。同時に、アメリカの北朝鮮ミサイル先制攻撃も同様にいつ起こるかわからない状況であると考えてよいであろう。

 

中村省一郎 4-14-2013