平成26年11月10日 西 村 三千男 連載「余談・ドイツ化学史の旅・パート4」 第17回 auf
Wiedersehen(さようなら)
と
tschüss (さよなら) ドイツ語で ”auf Wiedersehen” も “tschüss (チュース)” も「さようなら」。前者はフォーマルで丁寧な表現、後者はややカジュアルな表現であるが、フォーマルな場面でも使われている。 これが、最近 ”auf Wiedersehen” が使われることが少なくなり、日常は“tschüss” ばかり使われている・・・と言うのだ。そんなことは、数年に一度ドイツを訪れる「旅人」の小生には判らない。「旅人」の目に映る場面を寸描してみよう。 場面その1:飛行機が着陸して、スチュワーデス(CA)が乗客とお別れする挨拶のアナウンス、 ”・・・danke shön
und auf Wiedersehen”で締めくくられる。この場合”auf
Wiedersehen” の ”auf”もきちんと発音される。 場面その2:お店で買い物客が支払いを済ませて立ち去るとき、 お店のクラークもお客も”auf Wiedersehen” と挨拶をかわす。この場合は ”auf”が弱く発音され て殆ど聞こえない。 場面その3:TVドイツ語講座の中で取材レポーターのTV視聴者への挨拶、 連続レポートでは各回の終わりを “tschüss”で締めくくる。最終回だけは”auf
Wiedersehen”と改まる。”auf
Wiedersehen und tschüss” と重複しても構わないらしい。
場面その4:電話では、”auf Wiederhören” 場面その5:西村の場合。 49年前に初めてドイツ入国した時から、”auf
Wiedersehen” をとても美しい言葉だと感じ入った。それ以来、いつでも”auf
Wiedersehen”だけを使う。“auf
Wiedersehen” は日常の親しい人間関係ではあまり使わないとも聞くが、ただの一度も “tschüss” を使ったことはない. (つづく) |