ガソリン価格の暴落とロシア旅行のチャンス

 

11月末のオーペックの会議で、原油生産量の削減をしないことに決まった。そのニュースが伝えられると同時に、すでに30%以上下がっていた原油の値段がさらに急激に下がり、現在バレルあたり66ドルになった。

 

市場のガソリンの値段もガロンあたり2.60ドル前後になり、さらにミゾーリ州では2ドル以下のところがある。

 

どこまで値段が下がるかを考えるとき、次の原油の生産費用を見ると参考になる。

 

(バレルあたり)

サウジアラビア $10

ロシア     $50

アメリカ    $50 〜 $70(シェイルオイル)

 

これらの数字で見ると、サウジアラビアの原油売上金の大半は儲けということになり、まだまだ下げても儲けが残り、実際サウジアラビアでは収入の減少は生産量を増やすことでカバーするという姿勢である。一方アメリカでは原油価格が70ドル以下になるとシェイルオイルの採算は成り立たなくなり、この値段が長続きすれば、シェイルオイル産業の多くはバブルのごとく消えうせる可能性が高い。また原油生産に必要な機器を供給している産業も大きな衝撃を受けている。たとえばその一つにハリバートンという採油機器製造会社がある。この会社は過去数年にわたって株価が何倍にも上昇し、経済ニュースに出てくる投資専門家などが再三その株を推薦をしていた。それがほぼ半値にまで下がってしまい、さらに下がる可能性が高い。しかしシェイルオイル産業も操業の効率化が急速に進んでいて、生産コストがバレルあたり50ドル以上ならやってゆける会社もあることが報じられている。

 

安くなったガソリンが経済に及ぼす影響はおおきい。たとえば、車が急速に売れ出し、どこの自動車メーカーも急に活気ついてきた。一方ハイブリッド車、電気自動車などの燃料費が安いが価格の高い車の売れ行きは落ちている。アメリカの一般家庭では、安くなったガソリンのおかげで、毎月の出費が100ドルくらい減少したと喜んでいる。間接的な効果もおおきいので、長期的にはもっと大きな影響が出てくるであろう。

 

ドルの為替レートが上がり、円が下がっている。ヨーロッパの経済は立ち直りに向かっているが、ロシアの不況は来年も続きルーブルの安値の回復は当分見込みなしといわれている。ロシア旅行のチャンスかもしれない。

 

中村省一郎    12−3−2014