洛禎OB会の報告
 
昨日(5月10日)、洛禎OB会が新横浜駅近くのグレイス
ホテル内のレストランで開催されました。
当会は、京大時代に鶴田禎二先生から直接指導を受けた弟子たちが先生
を囲んで会食・歓談し、先生から講話を伺う会で、毎年この時期に同じ
会場で催されます。
弟子たちは昭和26年〜39年、京大卒(先生は昭和39年に東大へ転
籍された)。わがアイソマーズからは松本君と小生ですが、松本君は昨
日は欠席でした。
先生は現在満94歳。昨年に比べるとお痩せになってお体もひと回り小
さく、背中もかなり丸くなっておられますが、驚くなかれ!頭脳と気力
はいささかも衰えておられず、30頁もある資料をもとに貴重かつ有意
義なお話をされました。
以下は先生のスピーチの要旨です。
 
<すでに60年も昔の教え子のみなさんと、このようにして語りあ
うことのできる「現在」をたいへん有難く思っています。恵まれた環境
を、「空気のように普通」と感じている人々が大多数を占める今の日本
の針路を、決して誤ることのないよう、現代の指導者の方々に、心して
欲しいと思っています。私は、兵役のない国の有難さが、現在の若い
人々の心に全く欠如していることを深く憂います。話は飛びますが、最
近の世相から私は、「天網恢恢粗にして失わず」の言葉をしきりに思い
起こしています。新聞の切り抜き等をすこし持参します。皆さんは今の
世相をどのようにお考えでしょうか。>
 
次いで、先生の講話。
(1)日本原産の画期的医用材料についてーーバイオ界面における水分
子の役割
日本発の新しいポリマーについての生体適合性の特徴と差異
PMPC・・・Poly(2-methacryloxyethyl phosphoryl choline)
PMEA・・・Poly(2-methoxyethyl  acrylate) 
上記ポリマーについてProfessor A.S.Hoffman(ワシントン州立
大教授)との会見資料(英文)
 
(2)化学遺産認定(第5回選定)ーー温故知新
*日本の近代化学の礎を築いた櫻井錠二に関する資料
*エフェドリンの発見および女子教育に貢献のあった長井長義関連資料
*その他4件
 
(3)近況報告資料
「逞しさ」について、文武両道など。
実例として、東大鶴田研で博士号を取得後、阪大医学部に入学して医師
となり、堺市で起きたO-157事件のとき、小児科医として冷静沈
着、修羅場に対応し、悲劇を最小限にとどめ得た福島久雄氏のタフな人
間性の紹介。彼の耳は変形しており、同じ「耳仲間」(忍苦のラグビー
部員であった)。
                          以上
 
なお、当日は弟子の二人が話題提供としてショートスピーチをしました。
一人目は、坂田良三氏(31年卒)の「Do CT Scans cause
cancer ?
二人目は小生。「喜多源逸・京都学派の源流はリービッヒ学派にあり」
 
                          再拝

伊藤 一男