GNU OCTAVE:本の出版(コメント)

武山高之

 

中村さん、本の出版おめでとうございます。

昨年来、何か忙しそうにしていると思いましたら、こんなものを書いていたのですか。老いてますます元気な様子。敬意を表します。

 

まずは「目次」を拝見しました。半世紀以上前に京大工業化学を卒業し、もう80歳になったアイソマーズの仲間に、このような本が書ける人がいることに、ただただ驚きを感じています。

内容は、私には異次元の世界です。何とも歯が立たないと思っていたら、「シェルピンスキーの三角」とか「アポロニアン・ガスケット」という聞き覚えのある言葉が出てきました。プログラムの内容は分かりませんが、親しみを感じました。若い時ならトライしたいと思ったでしょうが、今は無理です。

30年ほど前ですが、ド・ジャン『高分子の物理学‐スケーリングを中心にして‐』してという高分子統計力学の本を読みました。読んでいるうちに、「自己相似性」とか「フラクタル幾何学」に興味を持っていました。

その「フラクタル幾何学」の中で、海岸線の長さが測定のスケールによって、どのように変わるかという問題があり、「コッホ曲線」というのが出てきます。これが高分子統計と関わりがありました。

その隣辺りに、「シェルピンスキーの三角」とか「アポロニアン・ガスケット」が出てきたと思います。いまや若き日の思い出の一齣です。

 

中村さんは以前、有限要素法を使って、心臓の流体力学的研究をされていたと記憶していますが、その頃、初学者向けに「行列と行列式」の入門書を書かれていたと思いますが、非常に分かり易かったように思います。

初学者向けに、分かり易く書くという中村さんの哲学を今でも貫いているのですね。

 

大学に入ったばかりの頃、教養課程で「行列と行列式」を習いました。理学部出身の若い先生の講義は非常に分かり難かったことを思い出しました。

工学部に進学した学生は、高校の時は数学が好きだった人が多いと思いますが、一度に嫌いにするような難しさでした。

貴兄の労作を垣間見ながら、昔を思い出しながら、取り留めのないことを書きました。