平成271125

西 村 三千男

 

連載「余談・ドイツ化学史の旅・番外編」

16回 市内観光バス(乗り降り自由!日本語オーディオガイド付き)

 

69日の午後、ロンドン市内で自由行動の時間が生れた。市内観光バス(乗り降り自由!日本語オーディオガイド付き)に試乗してみたが、期待は裏切られてガッカリ。これまで世界の幾つかの都市で経験した観光バスのどれよりも不満足であった。やや割高の料金と貴重な数時間を無駄使いしたように思えた。

 

その日の午前中はUniversity College Londonキャンパスと旧Royal College of Chemistry史跡を探訪したが、武山さんの周到な事前準備のお陰で、迷うことなくスムーズに全目的を達成した。ランチは、ルンルン気分で、イギリス名物のパブを探したが見あたらなくて、Bond street横町のカフェで済ました。午後はロンドン市内で自由行動となった。ハロッズでお買い物の武山〜文野組と市内観光の伊藤〜西村組に分派した。

 

観光組は手軽に観光バスを利用しようと相談がまとまった。観光バス情報を前もって調べていなかったので、手近のSouvenir shopで「観光バスのセンターは?」と尋ねると「店前の通りを左へ(西へ)少々歩いてMarble Archへ行け」という。Marble Archへ着くと、そこはHyde Parkの北東コーナーであった。ダフ屋の様な風体の観光バスの客引きが寄ってきた。周囲には新聞売店の如きチケット小屋が幾つも並んでいた。チケットを何処で買おうかと小当たりに試してみると、どのダフ屋も、どの小屋も全部同じバスのチケットを扱うグルらしかった。結局、ダフ屋を避けてチケット小屋で購入した。乗り降り自由の2時間コース、オーディオガイド付き、添乗ガイド無しの料金が一人£30.であった。

 

観光バスのドライバーは交通渋滞を巧みに躱わしながら時間を守ろうとするが、窓外の風景とオーディオガイドの説明とがマッチしないことが多かった。乗り降り自由と云うけれど、どのスポットでも降車観光しなかった。出発点までの一周を完走することもなく途中で観光を切り上げた。

 

(つづく)