我が追憶のハイデルベルク、そしてドイツ

(2002.12.17記)             

最終話  フランス人とイギリス人とドイツ人と

 

ガッターマンをきっかけに書き始めたこのシリーズの最終話である。

最後に、よく知られたジョークを一つ。

イギリス人曰く「フランス人は不潔だからパンをテーブルクロスの上に置く.」。

対してフランス人は「イギリス人は不潔だからパンをパン皿の上に置く.」と反論

する。

説明不要かも知れないが少し解説すると、フランスではレストラン等のテーブル

クロスはアイロン掛けしていないヨレヨレのものだがその都度取り替えて清潔であ

る。そして食卓に通常パン皿は置いていない。イギリスのテーブルクロスはアイロ

ン掛けしたものであるが使い続けて汚れが目立ってきてから取り替える。食卓には

普通パン皿がある。

上のジョークは何時も仲の悪いフランス人とイギリス人をドイツ人が風刺したも

のだと聞いたことがある。清潔好きのドイツではテーブルクロスは煮沸洗濯してア

イロン掛けしたものをその都度取り替えて使う。そしてパン皿も使う。

 よく言われる様にドイツ人は整理、整頓、清潔、清掃が好きである。テーブルク

ロスだけでなく、食器ふきん、シーツ、布団カバーなどの綿製品を大概は煮沸洗濯

する。その為に一般の家庭用洗濯機にも煮沸洗濯のためのヒータが備わっている。

これもよく言われることであるが、自動車のバンパーのメインテナンスにも国民

性が現れる。ドイツ人はバンパーが凹んだり傷つくと取り替える。日本人もその傾

向にある。一方のフランス人や英国人はバンパーはそれが車のガードであるから凹

んでも平気である。殊にフランス人は路側にギリギリ密接して駐車している車を出

す際には、エンジンをスタートして前後の車をバンパーで押しのけスペースを作っ

て出るのが普通である。従って街を走行している車の多くはバンパーがベコベコに

凹んでいる。

Alles in Ordnung と言うドイツ語が日常会話でよく使われる。この Ordnung

言う単語は極めてドイツ的であり、非ラテン的である。

 

                   (最終話 おわり)