西村さんの『馬車よ、ゆっくり走れ』について(感想)

20033.16)武山

 

「心に響く2~3の記述」はいい引用です。これだけで、本の雰囲気が分かります。

私の手元に、森川さんに出した礼状ほかが残っていましたので、添付します。私の感想です。

 

森川君への礼状から(2002.7)

 

東山魁夷『馬車よ、ゆっくり走れ』を味わいながら読んでいます。ゆっくりと、一つ一つの町を訪ねるつもりで。

 

以前、東山魁夷さんの『風景との対話』『唐招提寺』は読んだことがありますが、もう忘れていました。今、『馬車よ、ゆっくり走れ』を読んでみて、文章の上手さと、溢れる教養に改めて感心しています。

 

また何よりも、画家としての観察力が素晴らしい。風景が目に浮びます。いや自分で見た以上によく見えてきます。画集を書棚から出してきて、彼のヨーロッパの絵を見ながら読むと、さらに興味が増します。

 

我々、旅行者とは違って、青春時代の一時期をドイツで過ごせた君たちは幸せですね。

 

さらに驚いたことは、森川君がこの本を賞賛して、勧めてくれたことです。森川君といえば、〈ジョッキを片手に、にこやかに大声で談笑し、スキーのことを話している〉のが、似合っていると、永年にわたって思っていました。その人が、このような本の世界に入る感性を持っていることに、今ごろ気づきました。 

 

ソウル随想から(2002.7

あまり性急に経済のG8入りを狙うと、歪みが一層拡大する心配があります。最近、森川君から借りて読んだ、東山隗夷さんのドイツ・オーストリア紀行『馬車よ、ゆっくり走れ』のことが思い出されます。